神保町花月「flower」

@神保町花月 19:00 A14

込められたメッセージを見つけようと、凝視してきた。わかったものもあるかもしれない。

一度見てるから展開はわかってるのに、やはりグッとくるシーンでは拳を握りしめて見てしまう。
ポイズン2人のフリートークシーン、まるまる昨日と違うやり取りしてた。阿部ちゃんは指を踏まれた女子プロレスラー。吉田さんは面白いF1レーサー。阿部ちゃんの提案に、いいよとサラリと言い放って阿部ちゃんを困らせていたw楽しそうだな!2回見ても、どこからがセリフでどこからがアドリブなのかわからない。
好井さんとマヂラブのくだりも日替わりなのね。野田さんの郵便局ですべらない話が聞けたよw元旦から玉突き事故…。
動かない阿部ちゃんにじろうちゃんが顔を近付けて、いい加減にしろ!と迫るシーンも。本編ではなくて完全におふざけなんだけど!ポイズン2人でじろうちゃん困らせて楽しんでる。

役名にも何かがあると田口さんが言っていたので、頑張って覚えてきた。完全に元ネタがわかったものもあるけど、いまいちわからないものも。正解を教えてー。
この公演はたくさんの人に知って欲しい。千秋楽が終わったら、覚えてる限りまとめよう。まとめきれるかな。

【4/11追記】
薄暗い楽屋。座っている谷口(吉田)と楓(阿部)。
解散……しようか。
……そうだな。

2012年。
谷口は新しい相方(ほっとライス阿部)とコンビを組むものの、若いくせにツッコミが古い。お名刺お渡しします、と名刺をもらってしまう。
別の新しい相方(中野くん)とコンビを組むものの、ツッコミが強すぎてよろめく。
ネタ合わせを終えた2人は休憩する。新しい相方は谷口の部屋に掛けられている日めくりカレンダーの日付が2007年8月31日になっていることに気付き、2012年の8月31日ですよ!とカレンダーをめくろうとする。触るな!と一喝した谷口は、新しい相方を帰した。

バー。酒を飲んでいる谷口。マスター(忍)は「カエデパイン」(阿部/じろう)という漫才コンビが大好きで、テレビで見て笑っている。明日、結成5年目の単独ライブ「仲良し」があるんですよ。お客さんもぜひ見に行って下さい。チラシを受け取る谷口。
お客さん知ってます?楓くんって昔「flower」っていうコンビだったんですよ。相方なんていったかなぁ。俺あいつ嫌いでねぇ、テレビでもいつも相方を隠して見てたんですよ。
必要以上に顔をそむける谷口。あれ?もしかして…?そうだよ、flowerの谷口だよ!
なんで解散したんですか?あの頃の俺たちには、そうするしか他に…方法はなかったんだ。

2002年。
なぁなぁ、真珠夫人のドラマ見た!?楓に話しかけられた谷口は、ドラマの原作本の話で意気投合。
妙な関西弁で王道の漫才師の動きを繰り返す川岸(井下)、コンビ名を決めようとしている中田(村上)と竹内(野田)。川岸のせいでトイレッツにされてしまう。川岸は、芸人は飲む打つ買うや!と豪語している。
谷口は楓に、コンビを組もうと切り出した。そのときの会話をおじさん(忍)に聞かれ、君は欲望に素直でいいね!とホモ扱いを受ける。
谷口楓と2人の名前をつなげただけのコンビ名は、ピン芸人だと思われることも多く、コンビ名を考える2人。
コンビ名を花の名前にしたがる楓。俺たち華が無いからさ、名前だけでもって思って。
じゃあ直球でflowerでいいんじゃない?

2004年8月31日。
2丁目劇場に出始めて1年半、1分の出番は月1回。なかなか上のライブに上がれない2人。
楓は日めくりカレンダーを4年分持ってきて、将来の目標を決めようと提案する。達成できなかったら解散だ。
解散を嫌がる谷口は、衣装を自分で着られるようになる…と絶対にできる目標しか言わない。
新しく出来る劇場でレギュラーになる、JBKお笑い新人グランプリの決勝に出る、JBKお笑い新人グランプリで優勝する。
2007年9月1日の目標は、谷口には見せてくれない楓。目標をクリアして行ったら、絶対に達成できることだからさ。

2005年8月31日。
見事に新しい劇場のレギュラーになったflower。しかし毎週新ネタを作り続けなければならない。
楓がピンキーズの須田さんにご飯連れてってもらって、という話を振っても、ネタを書いている谷口はまったく聞こうとしない。
先輩付き合いも大事だろ?おまえも先輩と仲良くした方がいいと言う楓に、ライバルなんだよ!と怒鳴る。

トイレッツはビッグボンバーズの木田(好井)と仲良くなったおかげで、毎回ライブに出られるようになっていた。
通りかかった谷口に嫌味を言う竹内。力のある先輩と仲良くするのが一番なんだよ!

須田に連れられてカラオケへとやってきた楓。後輩の松村(じろう)はピン芸人。コンビって大変なんだよなぁ、と暗い顔をする楓。中島みゆきの「うらみ・ます」を歌う。
松村は、楓がボケたがりの須田と仲良くしているのはツッコミの練習になるからだと気付いている。

2007年。
2年連続でJBKお笑い新人グランプリの決勝に残ったflower。
遅れてきた楓に、ネタの変更を伝える谷口。本番の大事なところで楓が噛み、優勝を逃した。
楽屋で解散を告げる谷口を止める松村。楓さんは僕を谷口さんの代役にしてずっと練習してたんですよ!本番見ましたけど、ネタ変えたんですね?前の方が良かったのに。
とりあえず解散は保留になる。

会社の売り出し芸人を決めるガチバトルライブで10組に残れなかったflower。超若手のほっとライスや、自分たちに投票してくれる客を呼ぼうとしていたトイレッツは残っていた。

薄暗い楽屋。座っている谷口と楓。
解散……しようか。
……そうだな。
明日、マネージャーやお世話になった人たちに挨拶しよう。

2007年8月31日。
部屋に帰り、日めくりカレンダーをめくる谷口。2007年9月1日の目標を見て、拳を握り締める。
楓が待つ楽屋に行って声を掛けようとすると、松村と楽しそうに話している姿を目撃。何も言わず立ち去る。

2012年。
それで解散しちゃったんですか?JBKに2年連続で残れるくらい実力があったのに。
お客さん、まだ楓さんとやりたいと思ってるんじゃないですか?

ビールの缶を持って路上に座り込んでいる谷口。そこへボロボロの服を着た川岸が通りかかる。ギャンブルで失敗して女にも逃げられた。おまえはまだお笑い続けとるんか?頑張れよ。
カエデパインの単独チラシを見ながら立ちすくむ谷口。クラクションが鳴り響く。

病室。俺、死ぬのかな。誰も見舞いに来ない。死ぬ前にもう一度、あいつと漫才がしたい…!

2005年8月31日。
天国?俺の部屋にソックリだ。
楓との会話が昔のものと同じだと気付く谷口。須田との夕飯のエピソードを聞きたがる。
オチなんか無くてもいいんじゃないかな。何かネタにつながるかもしれないし。俺も今度連れてってくれよ。俺がネタ書いとくからさ、須田さんとこ行ってこいよ!

川岸はパチンコ屋から酒を持って出てくる。全然出ぇへんやないか!
通りかかった谷口に金を貸してくれと言う川岸。金の代わりに、何かあったら連絡してくれと小さな紙に電話番号を書いて渡す。

須田に連れられてカラオケへとやってきた楓。後輩の松村はピン芸人。コンビって大変なんだよなぁ、とニヤニヤする楓。モーニング娘。の「恋愛レボリューション21」を歌う。

2007年。
見知らぬ部屋で起きた谷口。
木田が新聞を持ってやってくる。昨日のライブの打ち上げ後に俺の家に泊まったの、覚えてへんか?
海老蔵の熱愛報道の記事を谷口に見せる木田。これ結婚するのかなー。しませんよ。小林麻央ですから。そんなわけないやろ!本当だったら俺がやってるレギュラー番組に出てもええで。いや、むしろ枠ごとやるわ。

2年連続でJBKお笑い新人グランプリの決勝に残ったflower。
トイレッツはオカマになってネタをしている。売れなさすぎて何が面白いかわからなくなってきた。
遅れてきた楓がネタの変更を提案するが、絶対にそのままやると聞かない谷口。しかし結局優勝を逃した。
楽屋で解散を告げる楓を止める松村。おまえは俺達が解散した方がいいんじゃないか?楓と組めよ。楓さん僕と話してるとき、ほとんど谷口さんの話題なんですよ。愚痴も言いますけど、あいつの面白さを伝えるのが俺の仕事だって言ってるんです。俺だって楓とやりたいよ!あいつより面白い人間はいない!

2012年。
外へ出ると、ほっとライスの片割れ(中野くん)とすれ違う。谷口さん!牧田です。僕5年前のガチバトルで残れなくて、お笑い辞めて作家になったんです。それにしても楓さん最近忙しそうですねー!谷口さんは今日はお仕事じゃないんですか?
…一番戻りたい時に戻れなかったのか。

バー。谷口の隣にはスーツ姿の男(忍)が座っている。マスター、ビールくれ。マスター!うるせーな何で俺がそんなことしなきゃならないんだよ!
どうしたんですか?マスター(じろう)が出てくる。
松村!?あれ、谷口さんお久しぶりです。ここ僕のお店なんです。5年前に辞めて始めたんです。バー・パイン。いい名前でしょう?
モジモジしまくるスーツ姿の男。名刺を取り出して谷口に渡した。プロデューサーやってます、北村です。今度番組でご一緒するんです。ビッグボンバーズがやってた番組が終わって、木田さんがflowerを推薦したんですよ。賭けがどうとか言ってましたけど…。小林麻央だ!

川岸は新しい相方(ほっとライス阿部)とコンビを組んでいた。おまえにもらった電話番号に掛ける勇気がなくて、裏を見たらこいつの名刺で。最近名刺作ったばかりなのに、川岸さんが僕の名刺を持ってるなんて驚きですよ!
そや、明日の単独ライブ見に行かせてもらうで。flower結成10年目単独ライブ「絆」。

flowerの単独チラシを見ながら立ちすくむ谷口。クラクションが鳴り響く。

病室。俺、死ぬのかな。死にたくない…!
谷口と関わったすべての人がやってくる。頑張って。谷口!
楓が日めくりカレンダーを持ってやってくる。おまえがいなきゃ目標叶えられないだろ!

flower単独ライブ。
デビュー当時、日めくりカレンダーに目標を書いてね。劇場レギュラー、JBK決勝進出、JBK優勝。5年目の目標、こいつなんて書いたと思います?
「2人でコンビを続けている」
当たり前だろ?10年後。2人でコンビを続けている。当たり前だっての。15年後。2人でコンビを続けている。当たり前のこと書くなよ!

2人の背後に流れる映像には、2007年8月31日の日めくりカレンダー。
1枚めくった9月1日には、5年後の目標である「2人でコンビを続けている」と書かれていた。

解散したコンビ、ランチの片割れ、田口さんの脚本。リアルでお笑いファンをやってる身としては直視できない展開もあったり。
2人でコンビを続ける、これがどれだけ大変なことなのか、見ているこちらにはわからない。実話の部分もたくさんあったんだろうな。
主人公の谷口は田口さん、楓は風藤さん、松村は松原さんだと勝手に思っている。flowerのネタ「催眠術にかけられたことに気付いていない男」「宇宙人にさらわれたことのある男」はランチのネタ。JBKお笑い新人グランプリは、もちろんABCお笑い新人グランプリ。ガチバトルのシステムも実際にbaseに存在していたライブシステム。ピンキーズ須田はビッキーズ須知さん、ビッグボンバーズ木田は木部ちゃんだろうか?

賛否両論あったようだけど、私は見て良かったと思った公演。解散続きの若手たちの裏側を、ほんの少しだけ知ることが出来たのかもしれない。

[楓 – スピッツ]

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