中之島春の文化祭2018

@ABCホール 14:00

いいむろなおきマイムカンパニーが出演するということで、せっかくだから見たことないジャンルの劇団をまとめて見てしまおう!と通し券。各集団20分の持ち時間。

・無名劇団「無名稿 あまがさ 短編Ver.」
坂田山心中事件という実際の出来事を描いた作品。若い男女の心中事件を追うルポライター。雨、傘、写真、火葬場、女の裏の顔。
効果音をセリフというかそれぞれの声で表現していて不思議な雰囲気。嫌なヤツの役が本当に嫌悪感を感じる仕上がりで驚く。演劇をほぼ見たことないんだけど、なんだか強烈な集団だ。

・jade
女性だけのダンス集団。1枚の白い布を全員がスカートのようにまとってシザーハンズのような爪を付けて踊っているのは美しかった。
グレイテストショーマンと邦楽とヒップホップは踊ってみた動画みたいで意図がよくわからなかったけど、最後のヒーリング系の曲で綺麗かつ激しい動きのダンスはカッコ良かったな。

・コマツマツリ
俳優・小松利昌さんによる1人コント。金の斧銀の斧の様々なバリエーション。万能包丁と松居棒はやられたw日本一ややこしい棒w
これから始まるコントの効果音はお客さんです!波、船の汽笛、カモメ。使わないのにウェーブをやらされる我々。みんな協力的。前前前世とオタ芸カッコ良かった。
魚っちによる水中漫談。頼りになるマンボウ。すべての魚を笑わせたい漂流者。水中のゆっくりした動きがリアリティあって楽しい。
テレビを見ないので存じ上げなかったのだけど、たった1人で広い舞台に立ってても存在感が凄い。細かい動きと表情がとても面白かった!あと調べたら誕生日が一緒だったので親近感。

・いいむろなおきマイムカンパニー
マイクスタンドが置かれ、ジャケット姿のいいむろさんが登場。1年目から皆勤賞。今までマイムばかりで喋ってなかったけど、そろそろ喋っていいかな?と思って。マイムとパントマイムって違うんですよ。みなさんわかります?憮然とした表情のスタッフさんが、喋ってる途中のいいむろさんからマイクスタンドを取り上げて片付ける。黒尽くめのカンパニーメンバーが登場。グルグルと歩き回る。マイク無くても喋るよ!と叫ぶいいむろさん。
ヒソヒソされ、囲まれ、走り、持ち上げられ、どこまででも続くドアを開け続ける。芽吹きから枯れ果てる木々。日常に戻って楽しそうにはしゃぐ人々を見つめるいいむろさん。
木の能楽堂で見た白装束と足袋でのパフォーマンスが、黒い舞台で黒尽くめと黒靴になるだけで随分と雰囲気が変わっていた。松の木はやってなかった!ということしか違いを覚えていないのだけど。向きを変えながらその場で走り続ける集団マイムがカッコイイ。

実は喋らずパントマイムの演目をやろうとしていた小松さん。しかしいいむろさんの前だからヤバイ!と変更したら、いいむろさんめっちゃ喋るやーん!w
ギアに出演中だと告知するいいむろさん。明日はこのイケメンに見える谷くんが出演します。イケメンしか取り柄がないんです、と言われて苦笑いの谷さん。

・十三クラブ
Gの家族が人間たちに好かれようと、愛を伝えようと頑張る。色々と罠に引っ掛かるのに不思議と生き延びて次の家に移り住んでいるw

・満員劇場御礼座「どうか明日もいてください2018」
就活を終えて離島に旅行にやってきた青年。島唯一の酒場にいる常連客の話を聞く。悪いことばかりが起こるこの島の話。
陽気な酔っぱらいオジサンたちの日常かと思いきや、じわじわ怖くなってくるやつ…!あの青年は明日からどうなってしまうんだ。気になる。

・劇団Patch「Don’t push」
押すな!と書かれているボタンを警備している先輩後輩。押したら何が起こるのか誰も知らない。警備歴10年の先輩、そしてこんな日に限ってやってくる侵入者たち。
あのボタンを押すのか?押さないのか?押したら何が起きるんだ?という謎に全員が振り回される。あの結末は予想外だったwマンガみたいなストーリーとコントっぽい演技で楽しかった。

・THE ROB CARLTON「Low-Keyed play2」
条件を提示されたヤクザ風の2人の男。そしてもう1人、チャイニーズマフィア風の男。おもしろコントを1本作らなければならない。Patchがラスベガスでやってたショーをパクろうとするw
タバコ1本、ソーセージ1本。笑いの感性の違い。相手を操作しようとする話術。全員が笑えるものなんて無理なんだよ!
いかつい見た目の3人が真剣にコント考えてる姿ってだけで面白い。チャイニーズ風の人の喋り方と声が凄い。アニメキャラを見ているようだ。序盤のキッカケがオチへの伏線になるとか、そういうの好きなんだ。

・劇団SE・TSU・NA「若きアン・ハサウェイの悩み」
劇団の追加稽古風景。ヒロイン役の女性とスキンヘッドの先輩。遅刻している作家。台本が全然上がってこないので今後のストーリーがわからず不安なヒロイン。稽古に付き合う先輩。作家がやってきて通し稽古。…が、思ってたのとは違う。
面白い稽古風景とシリアスな劇中劇の内容。先輩のキャラがいいなぁ!髪をイジられる。無いけど。

・かのうとおっさん「デンジャラスGeoge杯への道〜ヤーコブとベンジャミン」
危険を好む秘密結社、ヤーコブとベンジャミンのやり取り。ナイスデンジャラース。安定した生活を求めてしまったばかりに処刑された構成員。
もうひとつのオリンピックとも呼ばれるデンジャラスGeoge杯の構想。前回は手榴弾でバドミントンとか。
安定は安定ではない、というメッセージw

・ステージタイガー「男の五カ条」
ペコペコと頭を下げて電話をしているサラリーマン、そこへやってくる女性。サラリーマンの友人が亡くなり、従兄弟である女性が遺品整理をしていて見つけた『男の五カ条』の巻物。複雑な家庭の子供だった2人の少年、友情、クラスのマドンナ、番長、そして転校。
亡くなった青年の学生時代の姿、それを取り巻く人々を何役もこなす2人、とても忙しい!そしてホロリとするアツいストーリー。

・ヨーロッパ企画
1本目、容態の悪い患者を診ている医者。看護師が駆け込んでくる。怪獣が現れました!!!怪獣よりも患者が優先だ!…その名前は…どっちだ!?
2本目、喫茶店でヒソヒソと話している2人。アポロは月に行っていない?陰謀だ…!真実を歌にして伝えるんだ!
3本目、甲子園出場を掛けた試合中。応援しているマネージャー。両校の監督が秘策を次々に出していく。消える魔球!
わずか20分でオムニバス3本。しかも全部雰囲気の違う仕上がりで面白い。凄すぎる。壮大な野球がお気に入り。あの世界では何が起きているんだ。

エンディング。館長の挨拶。10周年を迎えたこのイベントは、大阪市から助成金を受けている。大阪市の方、税金をありがとうございます。

目的はいいむろなおきマイムカンパニー。黙劇…ではなかったけどwいいむろさんめっちゃ喋ってたけどw黒尽くめカッコ良かった。イケメンと言われていた谷さんのスレンダーっぷりが素晴らしい。能楽堂で見た演目を再び見られるとは。どっちも見た人はあまりいないのでは!?関西から能楽堂まで見に来てた人がどのくらいいたのか。白バージョンも黒バージョンも素敵。
演劇をほとんど見たことがないので、20分というコンパクトな尺でたくさん見られるのは気軽に楽しめて良かった。劇団Patchがお笑いっぽい仕上がりで好きだな。やはり真面目なストーリーの演劇だと慣れてなくてしんどいので、このくらいのコメディが見やすい。
カンパニーを見ようとすると不思議イベントに出会うので楽しい。10月に本公演、8月にも何かあるとのことなので、また見に行きたい!

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