史依弘プレミアム公演

@オーチャードホール 19:00 1階1列25番

人生初の京劇公演。今まで京劇を基にした舞踊や京劇の人が出ている舞踊は見たことあるけど、京劇そのものをちゃんと見るのは初めてだ。

中国京劇界の第一人者と言われる史依弘主演ということで、初心者にもわかりやすい作品を持ってきてるのでは?と初挑戦。Bunkamura関連はチケット高いけどジャンル内でも最高峰のものが見られると思ってるので。
もちろん全編中国語だけど、字幕は両側の電光掲示板に表示される。雰囲気が掴めれば良いのでチラ見程度。

『遊園驚夢』
崑曲。京劇と比べると歌い方が優美とか。京劇を見る前に見てしまったのでよくわからないけど。
深窓の令嬢と侍女が荒れた花園に出掛け、帰ってきたお嬢様が夢の中で若い男性に出会い、花神が逢瀬を見守る。牡丹亭という作品の一節のようで、ストーリーの途中で終わってしまう。
赤い机と椅子、花をモチーフにした背景、お嬢様の赤い上掛けとピンクの羽織と水色の羽織、侍女の黄色のパンツスタイルに赤いベスト、髪は足首まで伸び、頭飾りはほぼお揃いで色違い、額の上に付けられた孔雀の羽根のような装飾が動くたびに揺れて可愛い。書生は水色の羽織で帽子には金色の幾何学模様が入っているけど女性に比べればシンプル。衣装には全体的に花の刺繍が施されている。お嬢様は扇子、侍女は薄布の丸い団扇。お嬢様は長い水袖、侍女は水袖無し、書生は短い水袖。長さが違うのはどういう区分けなんだろう。花神は全員が同じ髪型で同じ衣装、顔の周りに来る花飾りだけが色違い。
お嬢様は朗々としたわりと迫力ある高低差ある感じの声。侍女は可愛らしい高音。なんというか、「お嬢様お付きの小うるさい若い侍女」のイメージにピッタリの声。
花園や夢の中といったフワフワしたイメージの場所が舞台になってるので、全体的に緩やかで静かな印象だった。

『貴妃酔酒』
京劇。私の中の京劇のイメージそのままの宮廷を舞台としたド派手な世界。これこれ!こういうのが見たかった。
自分の美しさに酔いしれている皇妃、楊貴妃。しもべの宦官2人、女官8人を従え、帝が命じた酒宴のために百花亭へ。しかし帝は別の寵姫の元へ。裏切られたと知った楊貴妃は帝と2人で飲むはずだった酒を飲みまくる。なんだか意外とコメディ!?
黄色い机と椅子、龍の模様の背景、宦官と女官たちは帽子や頭飾りに丸いフワフワした飾りが刺さっている。可愛い。女官たちが持つ装飾品は2人ずつ4パターン。棒の先に相撲の行司が持つ軍配みたいな形のヤツが付いてるのはなんだろうか。月・日のパターン。楊貴妃は孔雀の羽根のような剣山のような…とにかく凄い頭飾り、大量の刺繍が施された礼服、腰回りの玉帯、まさに豪華絢爛。礼服を脱いで平服になっても、幾重にも重なった袖や腰回りから下がる細い布や至るところに付けられた房飾りがお見事。
宦官2人がコメディキャラ。片方は滑稽な役割を演じる「丑」だ。これはネットで検索して知ってるぞ!普通の男性役の宦官の方もわりとコメディな気がしたけど。主にストーリーを進行する役なのでセリフが多い。馬の尻尾みたいなふさふさのヤツが付いた棒を振ったりしている。
公演中、半分以上の時間を酔っ払いの演技に費やしている楊貴妃。裏切られたとわかった瞬間のギラリとした目、酒を飲んで楽しくなっちゃったりツーンとしたり、くるくる変わる表情と繊細な指の動きで感情が見える。宦官が置いた鉢植えの花を愛でて踊ってるシーンが特に好き。くるくる回るとあらゆる布や装飾がふわっと広がって、この世のものとは思えぬほど美しかった。盃を加えて背面反りで飲むシーンは笑いとともに拍手が。宦官も驚く飲みっぷりw
見せ場が多くて、色んなところで拍手が沸き起こる演目だったな。

カーテンコールでは、ハオ!とたくさんの声が掛かる。良かったよ!って感じだろうか。
主役が歌ってる途中から女官や宦官、侍女のセリフが始まるのはちょっと不思議。まだ歌ってるよ!?と思ったけど、2本ともそんなだったから当たり前なんだろう。
ストーリーのあるお芝居なんだから当たり前なんだけど、演目によって好みが分かれる。貴妃酔酒はコメディタッチで好き。遊園驚夢はストーリーの一節だけってのもあるけど、いまいちピンと来なかったかなぁ。ただ遊園驚夢だけで50分だから、全編見たら凄い上演時間になりそう。あとどのくらいあるんだろうか。
パンフレットも買ったけど、パンフレットより自由配布で置かれていたチラシの方が丁寧な説明があった…。どうもパンフレットは中国向けと言うか日本語訳が若干怪しい。
明日もまた2公演。ぜんぜん違うストーリーの演目なので楽しみ。

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