第56回福岡市民芸術祭オープニングイベント「線香花火」

@福岡市民会館大ホール 16:00 1階1列39番

日本伝統芸能×サーカス。異文化が混ざり合う舞台が大好きな私としては、これに谷口界さんやハチロウさん、米澤一平さんなんかが出演しているというだけで心惹かれる。福岡という遠い地だけどどうしても見たくて遠征。

薄い幕が降ろされたままの舞台。ボールを投げつつのハチロウさん、ハットで遊びつつの界さん、ディアボロを持っている望月さん、平井さんはバトンの練習。他の出演者たちは手ぶらだったか。わりとラフな格好で歩き回ったり一緒に遊んだり。一緒に写真を撮ってみたり。出演者に名前のない船木さんが先生役。何やら注意したりしている。一平さんと望月さんが一緒にタップやってたり、界さん高取さんが一緒に逆立ち、界さんが足で高取さんの足を蹴ってたり。あちこちでいろいろな遊びが繰り広げられて早くも目が足りない。
幕が開き、書道の中島さんが大きな紙の貼られた板にリアルペイント&書道。蕾、牡丹、松葉、散り菊。線香花火の移り変わりのうち、蕾と松葉をその場で書き上げた。

舞台中央に置かれた巨大な階段の上、炎舞の宮窪さんが2本の松明で炎を操る。ジャグリングではなく、あくまでも炎をメインに操る技。腕や口を使って炎を身体に這わせたり口から吹いたり。人智を超えた炎の技に完全に心をつかまれた。熱く恐ろしいはずの炎がとても美しい。
日本舞踊の藤間さんが舞い、宮窪さんが今度は一振りの刀を携えて戻ってくる。鞘からわずかに刀を抜いた瞬間に漏れる炎。抜刀と同時に大きな炎が上がる。鞘から上がり続ける炎を片手で抑えつつ、刀を振り抜くと炎も遅れて燃え上がる。納刀の瞬間にも一瞬燃え上がる炎。美しい…!
宮窪さん、藤間さんの手から赤いボールが界さんへと渡される。鼓動の音。線香花火の蕾=主人公である界さんの命か産まれた瞬間だろうか。線香花火に火を灯すための炎舞かな。

真っ白な衣装の界さん、赤いボールを心臓に当てる。舞台を歩いていく姿の向こうから照明が射し、どこか幻想的。真っ黒な衣装のハチロウさん、舞台に転がされた青い3個のボールをひとつずつ拾い上げて耳に当てる。赤ん坊の泣き声、そして子供たちのはしゃぐ声。
界さん、高取さん、平井さん、中島さん、茉莉花さんが一緒に缶蹴りで遊んでいる。鬼の界さん、右往左往。白い布に隠れるオチャメな高取さん。平井さんが見事に缶を蹴って勝利。
平井さんのバトン。黄色のドレスと彼女の明るい笑顔と元気なパフォーマンス、会場からの手拍子や歓声も。3本のバトンの正確さが素晴らしい。

ベストにメガネ、優等生キャラな望月さん。勉強も恋も部活(体操)も優等生に敵わない界さん。部活シーンでは界さんの床演技も少しだけ見られた。メガネをクイッと上げて自信ありげに笑顔を見せる望月さんがなんだかイヤなヤツだ!w
先生の船木さんと優等生の望月さんが持ち込んだシルホイールに翻弄される界さん。苦しみ、葛藤し、回転し、かばんを抱えて逃げ出したり、中に入ったり。和洋入り混じった生演奏、時計の音、そして舞台端の板の上にいる黒スーツ姿の一平さんのタップが効果音とBGMとして活用される贅沢空間。
重そうにシルホイールを引きずりながら逃げ出した界さんを尻目に、自信満々の雰囲気でディアボロを回し始める望月さん。しかし苦しそうな必死の形相だったり、技が成功するとパッと笑顔になったりと緩急激しい。一平さんのタップの音に挑むような雰囲気でド迫力。タップの音とディアボロのキャッチがピタッとハマる瞬間がカッコイイ。

コートを着てハットを持ってきた界さん。他の人々にボールを投げつけられたりハットを奪われたりと邪魔されつつ、ハットで遊ぶ。
茉莉花さんをエスコートして階段の上へと導く界さん。階段の上で茉莉花さんのコントーション。沿った状態で足どころかお尻が頭に付いてしまう柔軟性は驚異的。飄々とした表情で演じているのがさらに凄まじい。
茉莉花さんの手を取り階段を降り、ゆっくりと舞台前方へとやってくる2人。背後で幕が閉まり、茉莉花さんは去っていく。舞台中央で赤いボールを掲げる界さん。2mはあろうかという台の上に載っている高取さんが界さんと同じ手の動き。
高い台の上にさらに椅子を積み、高取さんの椅子倒立。光り輝きつつ回転するミラーボールに近付いていく。椅子を持ち込む界さん、サポートする船木さん。椅子6脚、ついにミラーボールと同じ高さにまで届く。
華やかな光と力強い椅子倒立、線香花火の松葉のあたりだろうか。この手前くらいまでが線香花火の牡丹に相当するのかな?
椅子を2脚残し、片付けられていく。無数のボールがばら撒かれていく舞台。

杖をついてヨロヨロと歩いていくる真っ白な衣装の界さん、真っ黒な衣装のハチロウさん、前後に置かれた椅子に背中合わせに座り、赤いボールと青いボールを掲げ、投げていく。
界さんの周囲をボールを投げつつ回り続けるハチロウさん、逆立ちを続ける界さん。
杖に引っ張られる界さん。真っ白な衣装になった人々が、少しずつボールを拾い上げ中央へと積み重ねていく。いつの間にか舞台端の布が黒から白に変わっている。
鼓動の音。椅子に座って赤いボールを掲げる界さんの肩を叩くハチロウさん。立ち上がり、ゆっくりと階段を登っていく界さん。赤いボールを掲げる。下から界さんを見上げる白い衣装の人々。赤いボールが、落ちた。

界さんと入れ替わり階段の上へと登る真っ白な着物の藤間さん、着物に直接ペイントしていく中島さん。桜吹雪が舞い散る中、扇子を持ち舞う。透明な塗料で階段下に何かを書き上げる中島さん。
照明が消えると、真っ赤な「幸」の文字が浮かび上がる。

カーテンコール。何度も挨拶に出てくる出演者たち。客席を通ってロビーまで行き、お見送りも。

界さん、ハチロウさん、一平さん、望月さん、普段良く見ている人たちのまた違った姿と演目が見られて感無量。やはりカッコイイ人たちだ。
さりげなく界さんに寄り添い続ける最後まで真っ黒な衣装のハチロウさん、死神か時間の流れだろうか。コンビならではの背中合わせの演目がとても綺麗だった。ハチロウさんの青いボールが白衣装の人たちに積み上げられていくシーン、賽の河原かなと。散り菊、ラストに界さんの命の炎が消える瞬間を表現しているのかな。
一平さんがメインのタップシーンが無く、完全に効果音として使われているのが贅沢すぎてもったいない!メインのタップも見てみたかったよ。望月さんが普段タップ&ディアボロ演目をやっているので、もしや共演とか!?と思っていたけどそれも無かった。残念。一平さんが望月さんにタップ教えたりはしていたようだ。別の形で共演を期待したい。
初めて見た炎舞の宮窪さんのパフォーマンスがとても美しくて、冒頭から来て良かった…!と感動していた。炎を使うパフォーマーは結構いるけど、ここまで熱さや危険さを感じさせずに美しく表現している人は初めて見た。地球上で人間にしか扱えない炎、魅了されるのは本能だよなぁ。終演後にお声掛けして感動した旨を伝えたら、嬉しそうな笑顔でガッツポーズしてたのが印象的。世界中で活動して何度も賛辞の言葉を受けているだろうに、新鮮に喜んでくれるのはこちらも嬉しい。
この感動をそのままに、もう一度最初から見たい。何度でも見たい。1回だけの公演とかもったいない!福岡市のイベントとはいえ、他の地域でもやったり出来ないのかなぁ。また見たい!!!

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