空転劇場 Vol.7 技術と表現

@浅草東洋館 19:00

ジャグリング・オムニバスライブと銘打たれた公演。チャタさんがゲスト出演するということで、そういえば最近見てない…と思い急に思い立ってチケットを予約。

開演5分前、MCの目黒陽介さん、小林智裕さん登場。自己紹介を忘れがちな2人。前回は名乗らずに終わってしまいました私、と笑う目黒さん。
どんな客層なのか気になります。ジャグリングを仕事や趣味でやっている人?と会場に尋ねると、半数が手を挙げた。
時間繋ぎを含めておよそ10分後。喋るのが大変になってきました、と小林さん。目黒くんは?だいぶ前から…。じゃあ始めましょう!

1.望月ゆうさく Part1
メトロノーム、タップ、ディアボロ、青い光、軌道、回転音、風切り音、スーツ、メガネ、時計、アタッシュケース。
幻想的な中にも激しさを感じさせるショー。素人目に見ても別世界!タップとディアボロの組み合わせは初めて見た。とにかく一発目から衝撃が大きい。事前にゆるいMC2人のトークを聞いておいて良かった気がする…。

2.たけべ
デビルスティック。バトン要素を取り入れてるのかな?ゆるやかで優雅な動きが綺麗。片手だけで飛ばしたりキャッチしたり、あれはスゴかったなぁ。

3.星健介
シガーボックス。そんな技あるの!?と思うような技ばかり見た。足で蹴り上げたり箱の角でバランス取ったり。見たこと無い技ばかりで純粋に感動してたら、私の周りが彼の友人だったようで、決めポーズやドヤ顔するたびにのけぞって笑ってた。気持ちはわかるけどー!

4.松村高朗
リング。小さいリング、大きいリング。中くらいのリング。3つの大きさが綺麗に重なりあって、黒い幕に白いリングが映えて浮遊感が素敵。歓声とどよめきが起こっていたのだけど、それはすごい技なの…?と不思議に思ったまま次に行ってしまうことが何度か。素人にはわからない技術があるんだな。

5.AYUMI
フープ。前半の悩ましげな表現から、後半の激しいというかもはや恐ろしい演技への切り替えがスゴい。フープ回しながら自転し続けるのって凄いことだよなぁ。

MC登場。モノの数え方に悩む2人。松村さんが使っていた薄い板状のリングを1本と数える小林さん。1枚じゃない?と目黒さん。星さんはシガーボックスを1箱と数えていた。箱!?と二度見した目黒さん。

モチトーク(?)
メインゲストの望月ゆうさくさんを招いて、今回の公演テーマでもある技術と表現についてトーク。聞き手は小林さん。
映像パフォーマンスグループ、enraに所属している。望月さんが普段行うディアボロの演技には、6メートルの高さが必要。この会場で何が出来るかを考えた。技術だけじゃない表現が大事、という言葉をそのまま公演タイトルに採用した小林さん。
ジャグリングをやり続けていくと、どんどんマニアックになっていく、と望月さん。ジャグラーにはウケるけど一般のお客さんには通じない。デザインのツールとしてジャグリングを使っていると、技が要らなくなる瞬間がある。enraのパフォーマンスで難しい技を入れようとすると、それは必要ないと言われることも。
IJAは技術を競う競技大会。そこへ自分のやってきたアートを持ち込んで優勝した。審査員にも評価された部分。
デザイン業界では凄い技は必要なく、業界に合わせたアレンジが必要になる。
Part2の演目は、東京芸大卒業制作の延長の作品。徳島の神社へ行って、神社の中で撮影を行ったという作品。その場に合わせた演出なので、この会場に合うかわかりませんが…。

★スペシャルコーナー

6.新井ショウ
マジック。指先でカードを操るだけで技術が伝わってくる。マジックというよりタットのような表現だ。金属製のリングを使ったマジックはジャグリング寄り。美しい。

7.Daggle KOMEI
ダンスとジャグリングをミックスしたダグル創始者とのこと。アニメーションダンスとジャグリングの融合なんだろうな、とは思うものの、3分の1くらいドロップしてなかった!?顔の周りでリングを回すのは凄い。

8.チャタ
パントマイム。羽織り浴衣、サングラス、ヒゲ、ガスガスの掠れた声で「寒い…」というシーンから始まる。キュウソネコカミ「OS」で踊る踊る。そしてチラリズム。からの豪快な脱ぎっぷり!
夏だというのに、チャタさんの一言だけで寒空の下で震えながら銭湯へ駆け込むおじさんが思い浮かぶんだから不思議。見えそうで見えない角度での舞台上の片付けまで楽しめる。MC2人にのれんをくぐらせて去っていくサービスっぷり。ジャグラー目当てがほとんであろう客席の心をガッチリ掴んだ技術と表現はお見事!

9.望月ゆうさく Part2
白い幕、白い衣装、青いディアボロ、万華鏡のような軌道を描く光。水音や鳥のさえずりにも聞こえる音が入り交じるBGM。音楽が消え、コマが回る音と風切り音。そして静寂。
…美しい…!技がいらなくなる瞬間がある、というのを見事に体現してくれた。とはいえ、確かな技術が根底にあってこその表現。素晴らしい!

エンディング。全員集合で記念撮影タイム。ケロリンの洗面器を片手に頭にタオルを載せたおじさんことチャタさんが真っ先に真ん中へ歩いて行って正座。AYUMIさんと望月さんがその両脇に正座。

初めての浅草東洋館。大道芸は頻繁に行ってた時期もあったけど、今は年1くらいのペース。舞台でのパフォーマンスショーなんて10年以上ぶり。パントマイムならが~まるちょばの公演を見たりもしてるけど、ジャグリングのショーは初めてかもしれない。
お目当てのチャタさん、マスクマスクマンマンを始めた頃から脱いでるなーとは思ってたけど、今はストリップショーまでやってるのね!エロくなりすぎず、でもドキドキするようなセクシーさはありつつ、絶妙な脱ぎっぷりと身体なので、とても盛り上がるよね。客席の歓声と拍手がスゴかった。元々フランス座というストリップ小屋だった東洋館のために、ストリップショーをやったらしい。素敵。
帰り際にチャタさんがいたので少しご挨拶。めちゃくちゃ久しぶりですよね!と驚かれた。5,6年ぶりくらい?と言ったら、もっとじゃない?と言われたので調べてみたら9年ぶりでした。私の顔も覚えてたしお会いしてない年数まで。なんという記憶力。今はこんなことになってます、とwセクシー系チャタさんも見に行かなきゃね~。
望月ゆうさくさんのショーは初見の衝撃が凄すぎるな。見に来て良かった…!enraはテレビで見ているけど、あれが望月さんだったのね。ああいうの個人名まで調べないから知らなかった。タップとディアボロ、技術だけじゃないアート作品、という信念が素晴らしい。IJAの優勝作品をもっとアーティスティックにした演目を今日やっていた。これはまた見たいな…。

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