新・伝統舞踊劇 幻祭前夜2018~マハーバーラタより

@茅野市民館 マルチホール 14:00

見たいモノのためならどこまででも行く!ということで、長野県茅野市へ。会場が駅の真裏という素晴らしい立地。ホールの建物がとても綺麗でなんだか芸術的。

多摩は舞台が狭かったんだな、と改めて思う。今回は広い!幅も奥行きも広い!
自由席なので最前列ど真ん中をゲット。生の舞台は迫力が大事。
開演前のパーカッションが盛り上がって歌詞が入ってくるあたりからワクワクし始める。ゆったりだった三線も激しさを増す。この生演奏が真横で聞けるっていうのも良いんだよなぁ。予め作られた音源とは迫力が段違いだわ。

今までと演出がかなり違う!
最初に気付いたのは、パーンドゥ家が森の中で鍛錬しているときのアルジュナへの照明の当たり方。あんなに強調されてなかったよな…?と。
あと、どこだったかは忘れたけど完全暗転があった。今までは無かったような?他にもあちこち変わってる気がする。細かくは覚えていないのだけど、どうもコメディ寄りになってわかりやすくなった。
神々とパーンドゥ家とのやり取りがわかりやすくなったのは良いな。シヴァとアルジュナとか、ヤマとユディシュティラとか。
一番びっくりしたのは、クル家がガンダルヴァ(だっけ?ここ字幕だけの解説だから記憶が…)に懲らしめられた後、変装中のパーンドゥ家を襲撃する前のシーン。悠太郎さんがムーンさんに片方だけ皮が張られた小さな太鼓を渡された?とポカンとしてたら、クル家とパーンドゥ家の一部が客席に降りてきた!!!
太鼓を叩きつつ歩いてきた悠太郎さんに、クル家をよろしくお願いします!とにこやかに微笑まれて笑ってしまった。さっきまでめちゃくちゃカッコ良くて怖い悪役だったのに!なんだその爽やか好青年な笑顔は!
背後では界さんがニコニコしながら奥の方まで歩き回っているのが見えた。むむ、前には来てくれないのか…。
舞台上でドゥルヨーダナのまま演じ続ける川満さんの方が異質に見えるほどの謎のファンサービスw

好きなシーンは相変わらず好きなんだけど、今回おおっと思ったところ。
ハヌマーンの野獣2匹、界さんと悠太郎さんが出てきたとき、舞台の真ん中で顔を見合わせてお互いに首を傾げてから動き始めていた。このシーンはコミカルな野獣たちなので可愛さ抜群。
野獣がゴロンゴロン転がって足をバタバタさせるシーン、悠太郎さんの足が立てられていた葉っぱの茎に当たって、ぐらついた葉っぱを足でキャッチして元に戻して演技を続けていた。器用な足をお持ちで。
クル家は手や足を打ち鳴らしてポーズを決めていく武術のような動きがとても多いのだけど、ダントツ多いのが悠太郎さん。川満さん悠太郎さん界さんが順番にソロで技を決めていくシーンのカッコ良さたるや。舞台ど真ん中でスポットライト浴びてのソロ。カッコイイ!
ムーンムーン・シンさんのシャクニ、歩き方がさらにおかしなことになっていた。なんか…鳩っぽいw見ていた男の子が、ヘンなのきた~と騒いでたけど、ちょっと気持ちわかるw
カルナが終盤ビーシュマに向かって言う、どっちの味方だ爺様!というセリフ、カルナの出生の秘密を家系図で見て知っていると切ないな…。ここの二刀流の悠太郎さんがめっちゃカッコイイのでなおさら。
ガトーカチャでスモークと共に現れ、ハヌマーンの野獣、シヴァの野獣、と動き回る役3連発の界さんハンパない。赤い布を持って跳躍している界さんが大好きなので、目の前で見られて嬉しい。風を感じるよ。
ペンダントライトの陰影が美しい。まばたきがゆっくりになっているのまで見えるんだよ。幻想的で綺麗だなぁ。
王子が出陣に張り切ってるシーンでノリノリな音楽が流れて、後ろの方でクル家も何故かノリノリなのが微笑ましくて好き。兄弟が棒で床を叩いて、カルナは両足と肩でリズム取ってる。
最前列ど真ん中で見るラストシーン、王を中心に全員がラップで責め立てる迫力が凄まじい。最終的にこのシーンを見るために来ていると言っても過言ではないくらい好きなシーン!

アンコールはみんな踊りながら登場。手を頭の上でヒラヒラさせて、なんとなく盆踊りっぽいのは何故だ。
悠太郎さんが手足を打ち鳴らしてポーズを決めていってるのを目撃して、キャーカッコイイー!と心の中で叫んでいた。あれはカッコイイよ。
吉澤さんがものすごく跳躍しながら出てきていてびっくり。劇中そこまで動く役ではないので、動けるのか!と驚く。いやダンサーでもあるんだから動けるはずなんだけど、ひ弱な王のイメージがね!

アフタートークがあると思っていたら、トークではなくアフターサロンという小池さんと出演者が出てきて歓談という謎のサービス。
演出が変わりすぎてびっくりしました!と小池さんに伝えたら、客席に降りたのは金沢の2日目からだそうで。毎回どこか変わってるんだけどね、と笑っていた。
出演者の界さんも、どこが変わったのかわからないくらい変わっているらしい。スモークに突っ込んでいくのは、客席から見てるよりも大変なんだとか。何も見えてないもんね…。
梓さんとちょっとお話させてもらったのだけど、舞台上で見せる怨念の籠もったド迫力とは打って変わって可愛らしい女性でビビる。役者って凄いんだなぁ。

この舞台でしか見られない界さんのスカートみたいな衣装が素敵。歩き回る動きでたなびき、座るときはバサッと払い除け、武術系の腰を落とした動きで揺れ、とにかく普段のパフォーマンスでは見られない動きになる。
でも逆立ちすると腕から顔が全部隠れて、ちょwwwwwってなる。倒立やる界さんの上半身すべてが隠れる衣装って、普通の演出じゃ考えないと思うんだ…常識なぞ存在しない小池さんの演出が凄い。やってる本人は本当に大変らしいけど。そりゃそうだ。アクロバットなんて動きやすい格好が基本だしね。
次の仙台で終わってしまうの寂しいなぁ。もっと見たいし、ストーリーの続きも見たい。あ、茅野の複数館来場の記念品はクリアファイルと縄文クッキーだった。美味い。

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