神保町花月「ブッタ」

@神保町花月 16:00 B6

楽しかった千秋楽終了。ほんわかしつつもホロリとするあらすじまとめ。

G・A・P教は、教祖の榊(石橋)を神とあがめる宗教団体。榊が飲み歩いて帰ってこないため、教団員の馬頭(徹)は、同じく教団員の金本(川口)が持つ『喋る仏像』を頼りにしている。
榊は明日花(横澤)という怪しげな女を連れてきて、秘書にすると言い張る。やたらと金庫室にこだわり、お金だーい好き!と笑う明日花。
集会が終わった頃、禄太郎(桑原)におんぶされて清太(長谷川)が入ってきた。馬頭は集会は終わったと冷たい態度。しかし清太の姉の薫(岡田)がやってくると態度は急変。女優である薫のファンだという馬頭は、薫だけを連れていってしまう。
残された清太は、薫のマネージャーである禄太郎に冷たい態度を取る。清太は19歳の頃に交通事故で歩けなくなり、姉が芸能界を辞めると言いつつ1年もの間辞める気配はないことに怒っていた。姉が芸能界を辞めないのはマネージャーのせいだと。そしてこういう教団は催眠とか怪しいことをしているはずだと清太は信じようとしない。禄太郎も、番組の収録で催眠術を掛けられたとき、薫はすぐに掛かったが自分はまったく掛からなかったと言う。
そのとき、喋る仏像の声が響いた。手を花のように開き、ブッタと唱えろという。どうせ何も起こらないと言いつつ、清太は言われた通りにする。
光とともに、ボロボロの袈裟をまとった人(中須)が現れた。彼はブッタと名乗る。600年前、大福の食べ過ぎで仏像に閉じこめられてしまった修行僧だった。
清太の部屋では、担当医の面堂(硲)が居座っていた。他にも弁護士や調香師や調理師などの仕事を掛け持ちするにぎやかな男。そこへ姉の薫が帰ってくる。清太に弁当を渡し、東京へ帰ると言う。清太は薫と面堂が出て行った瞬間、弁当を投げ捨てた。
それを拾いながら部屋に入ってくるブッタ。仏滅の日に御霊入れをして欲しいと言う。怪しい人物だと断る清太。
薫は喫茶店で馬頭に悩みを相談していた。弟の足のこと、禄太郎にプロポーズされていること、自分だけが幸せになって良いのか。馬頭は、催眠療法というものがあると言う。
DNN.comというDVDレンタルの配達員、蛭子(亮)が教団へとやってきた。榊にDVDを渡す。誰もいなくなった隙に、金庫室から出てきた明日花が、蛭子に何かの袋を渡す。
面堂が喫茶店で立ち聞きした禄太郎のプロポーズの話を清太に伝える。反対する清太に、ブッタは破談させれば御霊入れをするかと交換条件を出す。ブッタは人の匂いをかげばその人に変身できる能力を持っていた。薫に変身して妙な動きを繰り返すブッタ。そこへやってきた禄太郎は衝撃を受けて逃げ出してしまう。
金本は教祖の榊に『喋る仏像』について追求されていた。教団員に暴力を受ける金本。馬頭は金本に催眠療法を勧める。『喋る仏像』を使って金儲けしようと考えている馬頭は、金本に仕掛けを喋らせようとするが、金本は催眠に掛かっていてもわからないの一点張り。ブッタが出て行った仏像は、喋らなくなっていた。
そこへDNN.com配達員の蛭子がやってきた。大黒薫のDVDを馬頭に貸し出すとき、本人確認のために下の名前を言えという。珍ノ助という名前を渋々伝えると、金本が機械のように馬頭の言葉を繰り返し始めた。慌てて催眠を解き、奥の部屋へと押し込む馬頭。
馬頭のもとへ、禄太郎が駆けこんでくる。愛する人がおかしくなったと嘆く彼に、男らしく決めろとアドバイスする。
テレビでは、馬頭に操られた薫が記者会見を開いていた。G・A・P教に入信すること、馬頭と結婚すること、3日後に式を挙げることを発表する。そこへ禄太郎が乱入してきた。しかし馬頭の催眠に掛かり気絶する。
その放送を見ていた清太と面堂とブッタは、薫を助け出すことを決める。まずは3日で清太を歩けるようにすること。松葉杖が必要ではあるが、1人で歩けるようになった清太。
教団に乗り込んだ3人は、薫と馬頭の結婚式に参列している金本と禄太郎を発見する。2人とも操られているようで、様子がおかしい。仏像を壊せと命令された金本は、操られているにもかかわらず、壊せないという。ブッタが止めに入るが、2人とも暴行を受け、裏に連れて行かれてしまう。
清太の提案で、御霊入れは馬頭をターゲットにすることに。しかし馬頭の下の名前がわからない。ブッタは金本を連れて戻ってきた。金本が、馬頭珍ノ助と本名をつぶやく。馬頭の御霊入れを始める清太。しかし名前をつぶやいているのを馬頭に見つかり、ブッタがごまかそうと部屋に入っていく。
馬頭は、銃をブッタの額に突き付けた。天井に向けて撃った銃は、本物だった。緊迫した空気が流れる中、禄太郎がぬるりと銃を奪い取り、馬頭に突き付ける。禄太郎は催眠には掛かっていなかった。掛かったフリをして教団に潜り込み、薫を助ける機会を伺っていた。
そこへ蛭子が入ってくる。陽気に振る舞っていた彼の態度が急変。国税局と名乗り、教団の粉飾決算について追求する。明日花が蛭子に渡した袋は、教団の裏帳簿だった。言ったでしょ?お金だーい好き!って。
取り調べと証人のために連れていかれる面々。残された薫と清太。清太はゆっくりと歩き、薫に話しかける。僕歩けるようになるから。姉ちゃんに迷惑掛けないようにするから。薫の目の前で清太が倒れると、操られ虚ろだった薫が正気に戻る。禄太郎さんと幸せになって、と言う清太。禄太郎が戻ってくると、姉をよろしくお願いしますと頼む。1人で帰れると言う清太を残し、2人は去っていった。
清太は御霊入れを始める。大黒清太、大黒清太…。戻ってきたブッタが慌てて止める。ブッタに願いを叶えてもらったから、今度は僕の番だと言う清太。しかしブッタは自分が仏像に入ると言う。
5年後。清太は毎日仏像を拝んでいるが、喋る気配はない。実家が寺だった面堂は、御徳を積むと仏像に入らずに済むという言い伝えがあると言う。
金本が、ある店に立ち寄る。大福ひとつ、と店員に声を掛ける。1人分だけかい、と声を掛けられ顔を上げると、そこにはブッタがいた。謝ろうとする金本を制し、一緒に大福を食べようと言うブッタ。せやな、と笑う金本。

長くなったー!ちゃんと書こうとするともっと長いんだけどー!
ラストシーンで泣いた。舞台上にブッタの姿があるわけじゃなく、川口さんが客席に向かって演技してる。この演出が素晴らしかった。最後もにっこり笑うんじゃなくて、フッと笑みを浮かべる程度の笑い方。大人の友情だよね。ブッタと金本の関係、良かったなぁ。あの後2人並んで大福を頬張ってるかと思うとほんわかする。
ブッタというタイトルにもかかわらず、清太が主役なんじゃないかと思うくらいの活躍っぷり。長谷川さんのツッコミが冴え渡った。…ボケなのにね。嫌いなマネージャー、桑原さんに対する中指立てるポーズがステキすぎた。怖いよ。ブッタが清太に変身するシーンもあったけど、長谷川さんの妙な動きには笑いというより悲鳴があがっていた。そういうのやりそうにないもんねぇ。あれはビックリした。
桑原さんは演技が上手いのにいろいろやりすぎと言われていたけど、決めるとこは決めてたよね。銃をぬるっと奪い取るシーンで公演中一番の歓声が起きていた。冒頭の催眠術番組のくだりが伏線になってるんだよね。やはり低音の声は迫力あってカッコイイ。
亮ちゃんが正体をバラすシーンもカッコイイ。いぇーい!という明るいテンションから、急にカッコイイ声になるんだもん。ステキ。
徹さんはこういう役が多いよね。悪役が似合うからいいんだけど。桑原さんにぬるりと触られて、腰細いですねと言われていた。桑原さんに言われるくらい細いのかい?
岡田さん…凄かったな。ブッタが変身した後の姿、岡田さんの妙な動きは全部イシハザが伝授していたらしい。

千秋楽はほぼ満員だったけど、平日は4列くらいまでしか埋まってなかった。もったいない!良作だったのに!
たくさん笑ってちょっと泣けて、楽しい公演だった。ロシモンはやってくれるよ。

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2 Responses to “神保町花月「ブッタ」”

  1. 麻中

    今回もレポありがとうございます。
    お話も魅力的な公演だったので、あらすじが詳細で思い出しながら楽しめました。
    ブッタが変身した大黒姉弟はどちらも破壊力抜群でしたねー!
    薫さんになったブッタは、やはり硲さんの差し金でオードリー春日さん化していました(笑)
    私は春の単独でホワイトハセマンを見ていたのでびっくりしすぎずにすみましたが、
    「今日の集会は少ないですねー!」と言われてしまうくらいの人数だった土曜昼でも
    そこそこの悲鳴は上がっていましたよ。
    憶測ですが、長谷川さんご本人はかなり楽しんでらしたのではと…(笑)
    念願の押見さん演出をやっと見ることができたのですが、
    随所に工夫が凝らされていて何ともらしいというか、素敵だなぁと。
    テレビの向こうと見ている側の対比の見せ方、
    馬頭の発砲シーンの真っ赤な照明なども印象的でした。
    もちろん、最後の金やんとブッタのシーンも!
    またひとつ神保町花月の良い所を見せていただいて、ますますハマってしまいました。
    今度からはロシモン班にもアンテナを張らなくては…!

  2. ナオミ

    ブッタは良い話でしたよねぇ。演出も綺麗で、幕と転換を上手くやっていた印象です。
    長谷川さんのいろんな一面を見ることが出来た公演でもありましたね。確かに本人は楽しそうでしたが。やはり芸人さんですもんね。
    ロシモン主演は少ないのですが、またやってくれたら嬉しいです。ただこの公演での平日の集客が響きそうで…。どうなるやら。

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