クレオパトラ単独公演「産声シャンデリア」

@渋谷spaceEDGE 18:00

ガレージのような箱にベンチとパイプ椅子が並べられている。舞台にはピアノと譜面台とペンダントライトとスタンドライト。おおよそお笑いをやる劇場には見えない。

黒衣装のジャパネーズ登場。寂れている街に文句を言っているアチャさん。キタムラマートで買い物をして帰宅するも、家の電気が点かない。東京電力に電話するが自動応答ではなく男が出る。停電してるんですよ、仕方ないでしょう!停電した街の諸注意を申し上げます。
仕方なくアチャさんが家を出ようとすると、見知らぬ男が待ち構えていた。どうせ金ないでしょ?仕事をあげましょう。後ろのカメラ見張ってて!
アチャさんを見送り、モネさんが街を歩く。街全体の明かりが消えてるから、心なしかいつもより星が綺麗だ。

白衣装のクレオパトラ登場。背中合わせに立っている2人。
舞台両脇では、ピアノ、サックス、ギターの3人が演奏。

故障ですかね?始まりがあって終わりがあるんですよ。エレベーターに閉じ込められてワイヤーが切れてドーン!て下に落ちるやつ、映画でよく見ませんか。グレムリン2でしか見たことないですよ。
暗いところから抜け出したい、と叫ぶ桑原。光が見たいんだ!楽観的な長谷川に言いくるめられる。出ても良いことないかもしれないでしょ!?そ、それもそうか…。

エネルギー産業を取り扱う会社の会長(長谷川)に呼び出された見習い構成作家(桑原)。会長が以前出演した番組での評判を気にしている。パンツいっちょでカラオケで歌うというパフォーマンスをやったが、みんなどう思ってた!?
エネルギーを扱う会社なのに停電で真っ暗。そこは東電だから!でも新しいエネルギーを見つけたんだよ。カサブタ。カサブタでエネルギーを生み出せるとわかったら、政府から命を狙われる!だからYouTubeにカサブタマンの動画をアップする!その台本を書いて欲しい。
意味がわからないながらも、来ただけで5万という破格の給料に頑張る作家。作家の案をことごとく無視する会長。パンツいっちょでカーペットを転がり、中華鍋を振り、リフトに乗ってフレームアウトしていく。
作家の人生をキラキラしていると評する会長。オレは償いしかない人生だから。人を殺しちゃってるから。…社員を過労死とか…?ついカッとしちゃってさ。言うこと聞かないなら聞かせないと。
こえーよ!!!

怖いんです…。怯えている青年(長谷川)。
2階の部屋まで侵入してきた男(桑原)。小学校の頃に見ていたあの子が近所に住んでたなーと思って来ちゃった。覚えてない?用務員です。警察呼びますよ!?警察?名前も知らない人を家に上げるのかい?おまえが言うな!
キミが小学生の頃から積もり積もった想いを…ちょっくら強姦しに来ました!ちょっくらでやっちゃダメなことだよ!?
あんな美少年がなんでひきこもりに?キタムラマートの幕の内弁当を毎日毎日食べて。なんで知ってるんだよ!ストーカーですから!…合点がいく。
ボクは本当は用務員なんかじゃなくて、校外からキミを見ていた無職だ!何も状況変わってない!!!

何も変わらないな~!キタムラマートの店長(桑原)は、ブレーカーを探している。バイトの女性(長谷川)が出勤してくる。街中停電してますよ。今日はもう閉めます?いや、個人でやってる店だけど、必要としてくれる人がいるかもしれないから開けよう!
ドラマ相棒にハマっているバイト。二次創作見てるんですよフフフ…。42歳処女で実家暮らし。ところで店長、幽霊って信じます?私取り憑かれてるんです。バスケ選手が腕に乗ってます。霊媒師に頼んで除霊してもらうとかさぁ。ああいうのお金掛かるじゃないですか。だったら彼氏と旅行でも行った方がいいかなって。…彼氏いるの!?脱出ゲームで知り合った人生の相方。そういうことはせず、一緒にいるだけでいいっていうか。独り者50歳の店長にも脱出ゲームを勧めるバイト。いやでも俺はいいよ…。
死ぬときに看取ってくれる人がいるかどうか、ですね。ううう~~~~~~!

ううう、おじいちゃんの死に目に会えなかった…ごめんねおじいちゃん…。孫娘のユカリ(桑原)が泣いている。頑固者で怖いけど初孫のユカリには優しかったおじいちゃん。
父(長谷川)は、おじいちゃんの遺品としてひとつだけ残っていたダンボールを開ける。バスケットボールのユニフォームだ。学生時代は選抜になっていた選手だったそうだ。知らなかったおじいちゃんの一面ね。
…めっちゃエロ本入ってる…。とまどう父と娘。おじいちゃんも男だからな!ユカリの写真もあるぞ。胸とかお尻の接写。どこからどうやって撮ったのよ!?私のことそういう目で見てたの!?
これは見てはいけないパンドラの箱だったんだ。でもパンドラの箱には最後に希望が入ってるはず!腕時計が出てきた。これを身に着けていくわ。このボタン何かしら?腕時計のボタンを押すと、シャッター音が鳴り響く。これで撮ってたんだ!

人狼ゲーム。ゲームマスター(長谷川)と、村人(桑原)。
プレステVRやりたかったのに停電になるからさー!人狼ゲームしかないだろ。2人でやることじゃないよ!?
…待てよ、たった1人の村人は4日間飲まず食わずでどうやって生きているんだ?他の村人を食べた人狼はどこへ行った?夜の間の記憶がない…。カードとか関係ない!状況証拠からして、僕が人狼だ!殺せ!
ちょ、ちょっと、落ち着こう?

部長、落ち着いてください!ガールズバーなんか行くんじゃなかったな…。ボヤいている部下(長谷川)と、酔っ払って地面に座り込んでいる部長(桑原)。
おまえら俺の悪口言ってるの知ってるんだぞ!はい、言ってます。退勤のときにやるヤツ面白くないですもん。あれは儀式だよ!おつかまきり!タクシーで帰る部下。ふざけやがって!
今日~も~おつかまきり~♪

データ大丈夫ですかね。バックアップは取ってるけど、納期間に合わないよ!みんな食中毒とかおかしいだろ。あの中華料理屋ヤバいですよ。
ゲーム会社で働く先輩(桑原)と後輩(長谷川)。後輩が趣味で作った悪い板前ゲームに巻き込まれる先輩。
今日が奥さんの出産日の先輩。行かなくて良いんですか?仕事の方が大事だろ!
携帯ゲームのガチャや課金が嫌いな先輩。しかし、後輩のさじ加減なガチャゲームにハマる。スク水バージョンはSSR!?後輩に千円や1万円を支払って課金。レジェンドガチャとか無いの?もういいでしょ!

もういいでしょ、別れましょう。別れ話を切り出す女性(長谷川)。私は変わっていくの。昨日の私とは違うの。
なんでよー!とわめく彼氏(女性?)(桑原)。楽しかったじゃん、2人で映画館とか行ったじゃん!

映画館の清掃をしている先輩(桑原)と、やる気のないチャラいバイト(長谷川)。もう潰れるからいいっしょ。老朽化で取り壊しなんですって。
このシャンデリア持って帰っていいっすか?ダメだよ!先輩知ってます?人が産まれて最初に見るのはシャンデリアなんですって。神々しいから最初に見るんじゃないですかね。映画は始まりがあって終わりがあるから面白いんですよね。人生もそう。
ちゃんと働いて!

最強料理王決定戦!決勝戦はステーキ対決!MCの男(桑原)は、料理人(長谷川)の料理を試食。
上に乗っているのはミックスベジタブル?飛騨の農家に半年間も頭を下げて譲ってもらった野菜です。このポテトフライは?長崎県産のじゃがいもはポテトフライに合うんです!付け合わせに時間がかかりすぎて肉がスカスカ。途中のハナマサでタイムセールやってたアメリカ産です。
ことあるごとに芸人に例える料理人。こちらはクリエーターなんです!あなたはプレーヤー!今回の番組、台本制作も私が参加しています。
対する料理人は料理がない。さすが、コックスーツの仕立てに1年掛けたんですね!
やめさせてもらうわ!

馬のハナコの出産シミュレーション中の2人。おじいちゃんに牧場を任された牧場主(長谷川)と、付き合わされる酒屋の息子(桑原)。
バケモノが産まれたらどうする!?海外のゾンビ映画のような展開を想定する2人。
あれ、ハナコ産まれる!?

あと少しですよ。本当ですか?さっきからあなたそればかりですよ。覚悟はできてますか?光を見たいんです。向こうに行ったら帰ってこれませんよ。
外に出た瞬間、シャンデリアが見えるって言うじゃないですか。ああ、それ良いように言ってるだけですよ。分娩台の光です。丸いやるいっぱいあるでしょ?あれがシャンデリアっぽいってだけです。
さあ、全力で走って!自分の想いを叫びながら!記憶を刻んで!

ひきこもり辞めます!走っていく青年。妥協したくないんだ。桑原の演じていたキャラクターたちが、代わる代わる現れる。
どこへ行くんだい?ストーカーの男に追われる青年。キタムラマートへ駆け込む。いつもの幕の内弁当ではなく、サラダを選ぶ。
…おはようございます。

間に合った…!出産に立ち会えたゲーム会社の先輩。
…おはよう。

人間に生まれ変わると思っていたら…馬でした。

エンディング後、客席背後からアチャさんの声でアンコールが。
スタンドマイクを準備するサックス担当。ピアノとギターで出囃子。漫才始まってもギター演奏が止まらず長谷川さんに怒られる。
トレジャーハンターになりたいんだ!わけわかんないキャラやめて!ピアノソロ!サックス!…はイイや。
なんで最後にナイフで刺されないといけないんだよ!射して終わり、光だけに。

生演奏の臨場感と普通の舞台では見られないタイプの照明が美しかった。ラストのスクリーンに2人の大きな影が映し出される演出は素晴らしいね。シンプルな舞台に映える。
前説のジャパネーズから始まり、次々にシーンが繋がっていって、最後に融合する展開はお見事。そんな人いたいた!ってなるね。
停電の描写があったシーンが同軸で、それ以外は桑原さん演じる人間の前世なんだろうか。記憶を刻む最後。
ゲーム会社だったりおつかまきりだったり、桑原さんのリアルな部分も盛り込まれていた。同様に、脱出ゲームだったり料理だったり、長谷川さんのリアルな部分も。
牧場のバケモノシミュレーションが一番好きだな。1人何役もやりながら繰り広げられる映画のような寸劇、クレオパトラならでは。
フラットな箱だったので、2人が座ると何も見えなかったのが残念。雰囲気はあるけど、見やすいのはやっぱり普通の劇場だよね…。次は少し考慮して欲しいかなぁ。
久しぶりの単独公演、楽しかった!!!

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