@神保町花月 19:00 A2
連続で見ると色々わかって楽しい。複数公演鑑賞の醍醐味よね。
結末がわかっているので、キーになる人に注目。細かい演技をしているのがよくわかる。ラスト直前のシーンが好きなんだよね。
今回は尾形さんが出なければいけないシーンでなかなか出てこないというハプニングが。必死に繋ぐ菅さんがアワアワしていたよ。内藤さんに舞台上から呼ばれてようやく登場。大さんと話していたから遅れたと。いやいや結構重要なシーンだよあれ。
ちょこちょこセリフが変わったり増えたり減ったりが多い班。それでも成り立つんだから凄い。
多少先が読めつつも少年漫画のようなワクワクする展開で楽しい公演。これは千秋楽後にキッチリ書き残しておかねば。
【12/4追記】
小さな銀行にて。
順番待ちの時間にポータブルラジオを聞く山本(菅)。最近話題の連続爆破事件は同一犯の可能性が高いというニュース。腹を押さえてトイレへと向かう。
銀行員の原田(尾形)は山本の番号を呼ぶが、いない。
田上(内藤)が紙袋を大事そうに抱えて入ってきた。ニワトリの顔を模した帽子をかぶっている。定期預金の解約をしたいと原田に伝える。
支店長の坂下(大)にミスを怒鳴られ、死ねとまで言われてしまう原田。それを見ていた田上は、ヒドい人ですねと原田に同情する。
トイレから戻ってきた山本に話しかける坂下。以前居酒屋で仲良くなったらしい。出会い系のサクラのバイトを辞めた田上。仕事で世間を驚かせたいという山本の願望は、ぼちぼち叶っている模様。ニワトリの帽子を貸してくれと言われ嫌がる田上。
ここに来る途中、気になるものを見たんですよ、と田上に話そうとする山本。しかし途中で原田に呼ばれてしまう田上。
そこへ3人組の強盗が押し入った。
バッグを原田に渡し金を入れさせようとするが、窓口には大した金は置いていない。兄ちゃん、リョウジとお互いの名前を呼んでしまう強盗たち。手間取っているうちに警報が鳴ってしまう。すぐにパトカーのサイレンの音。警報機は直通システムで、近くに警察署があると説明する原田。
警報機のボタンを押したのは、覆面に3と書かれた人物だった。
シャッターを閉めさせ、籠城する強盗たち。なんでこうなるんだよ!
銀行強盗前夜。
長男のイチ(菊地)、次男のリョウジ(遠山)、三男のミキヒコ(向井)は、先日亡くなった父親が残した借金1500万のことで話し合いをしていた。
平凡に生きてきた父親は、映画が趣味くらいで、借金を作るような人ではなかった。レプリカの拳銃と、これでなんとかしなさいという遺言。拳銃は鑑定書付きの本物だとミキヒコは言う。手持ちのヘーボタンを押しまくるミキヒコに怒るリョウジ。
借金の取り立てにやってきた壬生(中谷)は、貸したのは1500万だがなんだかんだで2億に膨れ上がった借用書をイチに見せる。3ヶ月住み込みで働けば利子分はチャラにするという話を持ちかける。
リョウジは考えがあると決断を引き伸ばしてもらった。タイムリミットは明日18時。
3兄弟は、銀行強盗をすることに。父親の遺した拳銃とミキヒコの趣味のモデルガンを使う。地図を見ながら計画を立てるイチ、余ったら彼女のナミと旅行をしたいとヘラヘラするリョウジ、拳銃を構えるミキヒコ。
再び籠城した銀行。
イチは山本の持っていたラジオを借り、強盗立てこもりのニュースを聞く。ミキヒコは山本に返されたラジオを取り上げ、初めて触る!と嬉しそうにボタンを押す。焦って取り返す山本は、録音とかがアレで…と不安そうにラジオを見ている。
人質の原田、田上、山本の前で兄弟喧嘩を始める3人。警報機を押してしまったミキヒコに、なんでもかんでもボタンを押すな!と怒るイチ。イチ兄の計画はポンコツなんだよ!と怒るリョウジ。裏口の様子を見てくると立ち去ってしまう。
山本の提案で、犯人と仲良くなれば生存率が上がるかもしれないとミキヒコに世間話を持ちかける。
銀行近くの裏路地にある電柱の根元に、未使用の葉巻が2本落ちていたという話。ちょうどこういう形でした、と自分の吸っている葉巻を取り出して見せる山本。もしかしてマフィアがウロウロしているのでは!?と盛り上がるミキヒコと3人の人質。
それに対し、イチは犬のウンコだろうと決め付ける。茶色い棒状のものが電柱の根元に落ちていたら、それは犬のウンコだ。
葉巻とマフィアを信じるミキヒコたちに、犬のウンコだと熱弁するイチ。戻ってきたリョウジは、カウンターに立ち上がり「俺は犬のウンコだ!」と叫ぶイチの姿を呆然と見上げる。
山本のラジオを再び借りたイチは、強盗事件に交渉人が立てられること、先ほど再び爆破事件が起きたこと、連続爆破事件の爆弾が葉巻の形をしていることを知る。爆弾!?と盛り上がる6人。
リョウジがカウンターに置いた拳銃を、隠れていた坂下がそっと奪う。
若くして支店長になった坂下は、強盗から人質を救出!というニュースになることを確信し悦に浸っている。リョウジが坂下の手から叩き落とした拳銃を原田が拾った。拳銃を渡せと言われた原田は、坂下を殴り昏倒させる。ムカつくんだよ!誰もおまえになんかついていかねーよ!
おかげでスッキリしました、と拳銃を3兄弟に返してしまう原田。なんかすみません、と再び強盗と人質の関係に戻る7人。
警察の交渉人(五明)が入ってくる。テレビで見たことある!ネゴシエーターだ!と浮かれるリョウジ。名前を聞かれ、根越エイタと名乗る。警察手帳の名前が本物だとわかり盛り上がるリョウジとミキヒコと人質たち。
犯人と人質が仲良くするな!なんかムカつく!と引き離す根越。
人質に危害を加えていないのがわかり、自首を勧める根越。有利になるよう証言もすると言うが、それでは納得できない3兄弟。
18時からデートだから帰りたいという坂下は、彼女の写メを自慢気に見せびらかす。それを見たリョウジは、俺の彼女のナミだと言う。出会い系で彼女と知り合ったという坂下は、彼女にまだ会ったことがない。怒るリョウジに、田上がそれは出会い系のサクラのバイトだと説明する。ナミはただ写真を使われただけで、実際にやりとりしているのはモサい男だと。
喜ぶリョウジと泣き出す坂下。
田上がずっと抱えている紙袋が気になっていたリョウジは、田上が離れた隙にそっと覗こうとする。気付いた田上が必死に取り返して紙袋を抱え込む。
根越は連続爆破事件について話す。いつもの爆破事件は、爆発後に犯行声明が届いていた。しかし先程起きた最新の爆破事件については、犯行声明が届いていない。ニュースは爆破後に流れたため模倣犯ではない。犯人は犯行声明を出せない状況にあるのではないか?たとえば、銀行強盗の人質になっているとか。
田上を庇う山本。田上さんはそんな人じゃありません。しかし田上は、もういいんです、と紙袋を根越に渡す。中には奇妙なデザインの服がたくさん入っていた。
デザイナーになりたいという夢がある田上は、ブランドに服を持っていったがボロカスに言われてしまった。だから見せたくなかった。いつもかぶっているニワトリの帽子は、初めて作った作品。気晴らしに旅行でもしようと定期預金を解約しに来たら銀行強盗に巻き込まれてしまった。
これ以上皆さんに迷惑を掛けられないと自首することを決めた3兄弟は、持っていたモデルガンを根越に渡す。
ミキヒコが持っていた父親の形見の拳銃を受け取った根越は驚愕する。ブレードランナーという映画で撮影に使われていた拳銃で、鑑定書付きの本物ならば2000万はすると叫ぶ。根越はブレードランナーの大ファンだった。
父親の借金の原因はその拳銃をオークションで落札したからだと気付く3兄弟。故人が亡くなってから3ヶ月以内なら、借金も含めたすべての遺産を相続放棄できると坂下と原田に説明され、壬生が3ヶ月住み込みで働けば利子がチャラになると言った理由にも気付く。相続放棄させないために監禁するつもりだったのだと。
悪いやつに騙されたな、と同情する根越。
壬生に電話し、今日は1日中家でゴロゴロしてニュースを見ていたことを確認するイチ。アリバイは無いな…。アリバイって?と尋ねるリョウジに、完璧な計画があると話し出す。
人質は4人ではなく7人ということにして、犯人は逃走したと思わせる。葉巻を爆弾だと言われ置いていかれ、身動きができなかったということにすれば。計画に乗ってくれたらその銃を差し上げます、と根越に頼むイチ。
その計画には人質の協力が必要だと言う根越。イチはそれぞれに話しかける。
原田は真っ先に了承した。鬱憤も晴らせたし、と坂下を見る。山本も了承。危害は加えられてないし。田上は渋るが、黒ずくめの3兄弟は田上さんの作った衣装が必要だと言う。ブランドの担当者にはボロカスに言われたかもしれませんが、今回のニュースは世界中に配信されます。田上さんの服が世界中の人に見られるんですよ?イチの説得に嬉しそうに握手を求める田上。坂下は冗談じゃない、と動かないが、大学生のミキヒコが女子大生とのコンパをセッティングすると言うとアッサリ了承した。
再び壬生に電話するイチ。2億円用意できました。高架下のゴミ箱に入れておきます。
田上の服を持って着替えに行く3兄弟。根越の先導で裏口へと向かう人質たち。
山本は葉巻をポケットから取り出す。チラリと上を見上げてから床に置いた。
庇ってくれてありがとうございます、と笑顔を見せる田上。ニワトリの帽子を貸してくれませんか?と言う山本に、友情の証に、とニワトリの帽子をあげると言う田上。しかし絶対に返すからと強情な山本。ダサいんだよ!えー!?
人質に紛れて無事に逃げ出せた3兄弟。
しかし山本が来ていない。山本は来ないよ、と根越が言う。最後の爆破事件の後に公開された連続爆破事件の犯人のモンタージュは、山本にソックリだった。どさくさに紛れて逃げたんだろうな。
最後の爆破事件の犯行声明を出せなかったのは、山本の意図しない爆発が起きたからでは?起爆スイッチは、ラジオのボタン。俺、またやっちゃった…?と不安そうなミキヒコ。
銀行には防犯カメラがあることに気付くイチ。今は爆弾が中にあるから封鎖されているが、処理班が到着したら見られてしまう。
そのとき、爆発音が聞こえた。根越が状況を確認すると、銀行が爆発したとのこと。
山本さんがやってくれたんだ!と嬉しそうな3兄弟。
ずっと気になっていた電柱の根元を見に行く7人。茶色い棒状のものを拾ってくる根越。それはクシャクシャに丸まったドラッグストアの袋だった。
ギャフン!
高架下のゴミ箱へとやってきた壬生。ゴミ箱の中の袋から出てきたのは、覆面と黒ずくめの衣装。
そこへ根越がやってくる。人質から聞いていた人相にソックリだ。銀行強盗の容疑者として連行する。不正取り立てでも立件するから覚悟しておけよ?
ギャフン!
バーで飲んだくれている田上。そこへ山本がニワトリの帽子をかぶってやってくる。
いいんですか?指名手配されているのでは?約束したでしょう、返すって。ニワトリの帽子を田上の頭にかぶせる山本。やっぱり田上さんが一番似合いますよ。
本当はあの日、爆弾を使って銀行強盗してから死のうと思っていたんです。でもやろうと思ったらお腹痛くなって。そしたら3人に先を越されて。人質になったら凄く怖くて。まだ生きたいんだとわかりました。
日本を出るという山本が立ち去ろうとするのを呼び止める田上。
ふたつあるからもらってきたんです。電柱の根元における葉巻の存在証明。ビニール袋を広げる山本。
…ギャフン。
知らなかったんかーい!
それぞれの登場人物にそれぞれの物語があって、小さな伏線がひとつになって、楽しいけどちょっと感動的で恐ろしい話。
もっと葉巻と犬のウンコについて話していたけど、長すぎるので割愛。
2度目の鑑賞では、もちろん菅さんをずっと見ていた。銀行から逃げるときに葉巻を置く直前、上を見上げていたのは防犯カメラを破壊しようと狙っていたんだな、と気付いて泣きそうになる。凶悪犯なのに憎めない。
内藤さんのキャラが切なくて、友情関係にある2人が好きだった。
向井くんのアホキャラはあまり見たことがなかったけど、可愛さもあいまって素晴らしかった。しっかり者の長男との対比が。
終盤の3兄弟はド派手な衣装に変わるんだけど、遠山さんだけ何故かワンピース。女装。似合うのは何故なんだ。菊地さんはスタイル良いからピッタリした衣装も似合うね。向井くんは可愛い。
オープニングの映像は白黒の文字だけ。音楽に合わせて出てくる出演者は、まだ出ていない五明さんと中谷さんはマントに仮面。怪しい。
カッコイイよ。何度でも見たかった。
エンディングトーク後、出演者がいなくなった舞台には、3兄弟がかぶっていた覆面が表彰台のように置かれていた。可愛い。
トリオ公演は昨年に引き続き良作だった。次回作のゾンビも期待。
[絶対値対相対値 – 東京事変]
久コメです。奇抜探偵がとても好きなので、脚本にすごく期待して観ましたが、良かったですよね!細かな伏線が最後に回収されていくのがすごく気持ちよかったです。そして、容赦なくでる下ネタw
菅さんが葉巻をおくとき、上を見たのはそういう事だったんですね。
OPかっこよかったですよね!DVDでそこだけほしいくらいです。
あと観ている途中に気づいたのですが、中谷さんの衣装って「春」のナルシスト刑事の成瀬の衣装と同じ・・・でしたよね?
奇抜探偵とはまた違った雰囲気のストーリーでしたね。伏線回収が素晴らしい!
葉巻を置くときの目線は、私が勝手に思ってるだけですが、そういうことかなーと。菅さんの演技が細かくて良かったです。
ナルシスト刑事=アテクシでしたね…。どっちもヒドいw
見に行きました。
オープニングかっこよかったですよね。
個人的に東京事変が好きなので嬉しかったです。
向井さんのちょっとおバカなキャラはかわいかったです。
オープニング良かったですね!音楽に合わせて内藤さん&菅さんが出てくるところが好きでした。
向井さんはいつもしっかりした役のイメージなので、可愛かったですよねー。