クレオパトラ単独ライブ「水宙バルコニー」

@新宿シアターモリエール 19:00 B14

単独祭りの中で最も期待値の高かった今日。前回の単独から11ヶ月。
開演前から水中にいるようなBGMが流れている。何もない舞台の中央を照らすピンスポ。

ゴポゴポゴポ…。
「地上ってどんなところでしょうね?行ってみたいですね」
「無理だろ。ここは深海なんだから。俺たちみたいな深海の生物が地上に出たら気圧で顔がグチャグチャだよ」
「あなたもうグチャグチャじゃないですか!」
「水も滴るイイ男だろうが!」
「水中だから滴るじゃなくてひたひたです!水掛け論じゃなくてひたひた論か!」

ランキング中毒、最初から2人のテンションが高い。動く動く。
校則違反、トレンディドラマに出てきそうな女教師の長谷川さんがちょっと可愛い。歴史やアニメまで盛り込まれたネタ。ピンとくると嬉しい。
ヒトゴラスイッチ、巧妙なピタゴラスイッチの動画の後に、人と人が出会ってピタゴラスイッチ。
上からハセ子、ハセ子の長編ストーリーを切り取った感じ。バルコニーから笑顔で手を振ったハセ子が、まさかあんな人生になるとは。
ヒトゴラスイッチ、人と人と鉄球で血塗られたピタゴラスイッチ。
吐け!×4、1人が水を口に含む、バケツを持つ。相手の言葉や動きに耐えられるか否か。客席はヒーヒー言いながら笑ってるのに、2人ともよく耐えた。2人とも相手の動きに弱いな。
デート、2つの時間軸が同時進行している。どうなるのかワクワクしていたら…とんでもない悲鳴があがったネタ。
旧友との再会、徐々に真相が見えてくる、アハ体験。気付いたときの気持ちよさは凄い。
左手が相方、個人的に「クレオパトラの行く末」なんてタイトルを付けてみたいネタ。彼らの未来はこうなるかもしれない?

今回のショートムービー対決、テーマは学校。
桑原さんはライトノベル風のベタベタな学園ストーリー。優しくて強い兄(桑原)、ツンデレな妹(TEAM BANANA山田)、妹に絡むヤンキー(ヒダリウマ新崎)。古臭いありがちな展開にニヤニヤ。3人とも上手いなぁ!
長谷川さんは学校の七不思議。夜の学校に忍び込んだ学生(マヂカルラブリー村上/爆笑コメディアンズ半澤)、巨大な用務員(山田カントリー浅井)、天井を歩くハゲ教頭(トレンディエンジェル斉藤)、テケテケさん(バドミントンマン)、トイレの花男さん(長谷川)。恐怖に逃げ惑う半澤さんの演技力とカメラワークが凄すぎた。
どちらもいろんな種類の悲鳴があがり続けた作品。劇団ムゲンダイメンバー、素晴らしい。

ゴポゴポゴポ…。水音。
水槽を覗き込んでいる男。
「地上は水槽より楽しいですよ。ランキングとかヒトゴラスイッチとか左手が相方のクレオパトラとか!」
「地上に出たいなんて思ってない!俺は一生深海にいるんだ!」
「ここは深海なんかじゃない、水槽の中です。地上は綺麗ですよ。ほら」
流れる雲、夕陽、美しい風景。
「わかってんだよ!でも地上に出る鍵を失くしてしまったんだ」
水槽の中から鍵を拾い上げる男。
「この鍵で部屋のドアを開けましょう。走り出すんです。抜け出しましょう、深い夜から」

エンドロール。クリオネをバックに、2人で水族館に行った写真と映像撮影中の写真がいくつか。
文字が発光しているように見えてとても美しい。

最後に漫才を1本。熱血刑事と冷徹刑事のコンビをやりたい。トシキ…。
漫才の終盤、2人ともやたらとソワソワしている。桑原さんが上をチラチラ見ている。
バルコニーからライパッチ田中さんが笑顔で手を振っている!上から田中。ヒトゴラスイッチ。
タイミングがおかしかったらしく、おまえどこ行ってたんだよ!と責められる田中さん。良かったよ、と笑顔の田中さん。
ラストはクロスおつかまきりで締め。長谷川さんがふざけてなかなか終わらないw楽しそうだな!

白いワイシャツ、黒いパンツ。これが基本衣装。たまにキャラに合った衣装。
シンプルな舞台とキラキラ輝く水槽がとても美しかった。スモークの量が多すぎてお客さんが咳き込んでたけどね!やってみたかったんだもん、と長谷川さん。
神保町花月の色彩オーケストラを思い出したよ。あれもスモーク凄かった。

ネタをやっている2人が本当に楽しそうで、ずっと笑ってた。たまには悲鳴をあげたけども。
吐け!はいつまででも見ていたいネタだった。桑原さんの声色無限大。ハセ子シリーズも好きだったなぁ。まさかの映像まで。猿からハセ子。
ラストの左手が相方、よくあんな状況が思い付くよなぁと感心してしまった。寄生獣みたいなもんか。違うな。
水宙、なんだったんだろう。いろいろな解釈ができそうな終わり方。心を閉ざしていた青年が夢見た地上、かなぁ。
打ち上げバルコニーも行きたかったよ。平日じゃなければ…。次回は是非とも休日でお願いします。裏話とか聞きたい。誰喋でも話してくれるといいな。
期待通りの、期待以上の、素敵な単独ライブだった。彼らの世界観、大好きだ。

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