@浪切ホール 18:00 2-9
物語のあるマジックショー。ストーリー性の高いマジックショーを行うAndy choi氏のプロジェクトに大河さんが参加するということで、大阪公演へ。東京公演もあるけど1回で足りるわけないしね。
机、椅子、ポスト、立垣、花、星のバルーン、2004の数字パネル。開演前から舞台上の情報量が多い。
ヨタヨタと歩くおじいさん(Hoon)登場。メガネを掛けて針に糸を…通せない。やっと通ってクルクル回して嬉しそうなのを見て会場から笑い声。どうやら人形を縫っているらしい。
玄関先に届いたチケットを見て、カバンを持ってジャケットを羽織って舞台上のドアから客席へ。
自分の席を探して歩き回り、2列目を往復w1列目の9番に座っている男性をどかして座る。困った男性にチュッパチャップスを渡すw男性の抗議にチケットを見直すと…隣の席。無事に収まる。
・Dixit
少年が幼い頃に交通事故で亡くなったお父さん、ポストを通じて手紙やアイテムで会話出来る不思議な時間。ホロリと泣けるストーリー、穏やかなお父さん役の男性と緩急激しい少年役の男性、どちらも演技が良い!2人それぞれのマジックのスキルに加えて不思議なポストの見せ方や数字パネルや立垣の花や星のバルーンの使い方、日本語のセリフも流しつつ、重要なところはセリフじゃなく演出で示す見せ方が素晴らしい!
おじいさんが立ち上がって泣きながら拍手。自宅へと帰っていく。
ステージに設置された暖炉の上に、メガネを掛けた男性とくりっとした目の男性の人形が飾られている。先程の2人だろう。
暖炉に火を灯し、エプロンを着け、机に向かって赤い糸を取る。次に完成したのはキリッとした目つきの人形。暖炉の火が消えそうになって慌てて薪を取りに行く。
・鈴木大河
消えた暖炉の火、置かれた行燈に明かりが灯る。武術のような身のこなしに翻る衣装、宙を見つめる柔らかな目、キッと遠くを見据える目、微笑み、呼気、覇気、自身と照明と背景、あらゆる表現を駆使した演出から繰り出される行燈と桜と花びらとカード。今まで見た大河さんのショーの中で最高にカッコイイし美しい…!広い舞台を存分に活かした圧倒的な美しさに惹かれてファンになったんだった、と改めて思い出させてくれた。
赤いメッシュの入った髪の人形を暖炉の上に飾るおじいさん。客席から、そういうことか…!と人形と出演者の関連性に気付いた声も。
突然の雷雨。玄関を開けてビカビカと光る稲妻を何度か試すw
雨漏りする部屋。バケツを持って右往左往。バケツだけじゃ足りなくて何かを探しに行く。
・Andy Clover
ピチョンピチョンと落ちる水音。緑の三角帽子を被った妖精、果物を食べようとして虫と格闘。持っていた葉っぱに虫型の穴が開く…。水滴を集めてクリスタルを作り出す。飛び立つシャボン玉、手の中から生まれる光、芽生える若葉。メルヘンでファンタジーな世界観、微笑みを浮かべた可愛らしいAndyの表情、終始ニコニコして見てしまう。色んな物が出現してビックリはするんだけど、驚かせて楽しんでるいたずら妖精みたいでやっぱり微笑ましい。
花瓶から花を抜き取って持ってきたおじいさん、どうやら雨漏りは収まったようで暖炉に花瓶を飾る。緑の三角帽子を被った人形を箱の上に。
ホウキを持って掃除するおじいさん、ラジオを掛けてノリノリである。なんだか歌ってるし。良い声だな!そして突然踊り出す。アニメーションダンス!?めちゃくちゃカッコイイダンスに客席から驚きと歓声が沸き起こる。過剰なまでのコミカルな老人演技とのギャップが激しすぎる。カッコイイー!!!
酒のボトルを飲み干して、ヨロヨロと金を持って外へ。
・Insu
ベンチから転がり落ちてきた真っ赤な顔のおじさん。酒のボトルに寄って来られてビビる。シャカシャカと鳴るりんご、カバンから取り出したトランペット。ノリノリで音楽を奏でつつりんごでジャグリング。客席の手拍子を煽ってテンポ良く。金テープ出てきたwカッコイイやら凄いやら。そしてラストの衝撃展開。何度か見て知ってるんだけど…やっぱり凄い。
ドアを開けたおじいさん、真っ暗な部屋の中をビビりながら進む。やっと明かりが灯り、カバンからグレーのハットを被った人形を取り出してベンチへ置く。
机に向かい、未完成の人形を枕に寝てしまった。おじいさんの頭上に青い光が降りてくる。そしてまた登っていく…。
・岩根佑樹
手の中から現れる三日月、煙、ボール、スカーフ、カード…。ゆったりとした動きといつの間にか現れているアイテム、終始穏やかな表情で柔らかい雰囲気と動きが心地よい。何度でも出て来るカードが徐々に三日月から満月に近付いていく演出がとても好き。美しいなぁ。
起き上がったおじいさん。いつの間にか完成している優しそうな顔立ちの人形。
暖炉の近くに置かれていた人形たちを集めて、泣きそうな表情でカバンに入れていく。玄関から外に出たときは白い衣装に変わっていた…。
おじいさんの家の中で起きる人形たちの幻想、だからHOUSEなのかな?最後はおじいさん死んじゃった?とか。解釈は色々ありそう。死ぬ間際のおじいさんの夢というか幻想なのかな?と思っている。
東京公演では大河さんと岩根さんが演出に入ってもう少し日本仕様に変更するかもとのこと。どっちも楽しめるのはありがたいな。
おじいさんと台湾のコンビ以外はみんな見たことあるパフォーマンスだったけど、それぞれ少しずつだったり大幅に演出が変わったりしていた。見せ方の多彩さが素晴らしいよ。
大河さんのラストで照明が消えてしまって、前に出る演出が暗闇の中で演じられたのはもったいなかった。それを差し引いても充分にカッコ良かったし素敵だったけど!これを見に大阪まで来たんですよ…!
はー、良い公演を見た。やはりAndyの作る世界観は大好きだ。来週のOSMANDの出演も楽しみ。