十六夜

@シアターブラッツ 19:00

16期4組による、16分間好きな事をするライブ。

オープニング、ランパンプスが浴衣を着て登場。三代目姐はいつもの着物姿で登場。ダイナゴンは西田さんと斉藤さんは浴衣だけど溝口さんはサイズがないのでTシャツ。やさしいズは狂言コントの衣装で田井さんは赤いリボン付きの扇子二刀流。

・ランパンプス班(らいのせらす/フレミング)
舟生洗剤の社員である、寺内、小林、大野、川瀬、宮本。
社長の舟生は竜馬伝が大好きで高知弁で喋るが、練馬出身で高知には行ったことがない。
寺内は上司の宮本と社長の舟生にゴマをすりまくり、混乱している。
小林は社員の中で一番の若手だが7年目。
宮本は歩くウィキペディア。仕事も優秀。
大野はいつもお菓子を食べている。が、認めない。
川瀬はスマホでときメモに必死。
社運をかけたプロジェクト、激落ちクリーナーZを売り出すための秘策を考える。社長ジャッジで大喜利が始まる。
小林が「社員がアイドルになってプロモーションする」という案を出す。
舟生は家と家族を売って手に入れた500万円を、一番頑張った社員にボーナスとして支給すると発表する。ヤル気のない振りをしつつニヤリと笑い去っていく社員たち。
新製品発表会。ももクロ「Z伝説」の替え歌を歌い踊る社員たち。
しかし翌日、舟生洗剤は倒産した。

・三代目姐班(サンシャイン/パリス/十兵衛・小川/千葉ゴウ/ダンビラムーチョ・原田)
並木のMCで始まった「オモバカ大会」。責任者の三代目姐が挨拶。並木と三代目姐は実況。レフェリーは小川。
千葉が登場するはずが、直前にタクシーに轢かれたため、急遽原田が登場。
1対戦目、信清vs原田。握りこぶしギャグで信清の勝利。
2対戦目、佐々木vs坂田。坂田の作りこまれた替え歌で爆笑をさらうが、レフェリーを買収した佐々木が十兵衛の漫才を再現し勝利。
ここで包帯とシップ姿の千葉が登場。リアルに救急車で運ばれたようだが、本人曰く無事とのこと。
3対戦目、千葉vs姐。千葉の痛い…という発言に笑ってしまう姐。千葉の勝利。

・ダイナゴン班(バビロン/ウリ)
修学旅行で京都へやってきた中学生たち。その男子部屋の様子。
寝ている男子たちは組体操のピラミッドを作っている。これ本当に寝てる!?遊ぼう!という西田。しかし他の男子たちは乗り気じゃない。
女子部屋行こうぜ!という西田の言葉に盛り上がる。旅館の地図を広げスパイ映画のような作戦を立てる斉藤。
しかし騒ぎすぎたため、白木先生が乗り込んでくる。溝口はタヌキ寝入りが遅れ、先生に連れて行かれてしまう。
西田はじゃんけんに負け、女子部屋から女の子を連れてくることに。韓国から来た留学生のウンちゃんを連れてくる。おまえら、セックスに興味あるか?女子部屋の過激な会話に盛り上がる男子たち。
そこへ溝口が戻ってくる。新しい世界が開けたよ。先生の部屋で2人きり…。言わなくてもわかるだろ?
騒いだら白木先生の部屋に行ける!?と騒ぎまくる男子たち。しかし誰も部屋には連れて行かれず、千葉がビンタされまくる。
ウンちゃんは大人にしてやると男子たちの乳首を触る。盛り上がり走り回る男子たち。男って単純。髪をかきあげ去っていくウンちゃん。
再び組体操のピラミッドを作る男子たち。西田、乗れ!これ最高の思い出!!!

・やさしいズ班(サボテン/メルボルン)
お母さんと一緒に川辺に座っている、来年小学生になるユウタ(佐伯)。お父さんってどんな人だったの?そうねぇ、お母さんのことを考えてくれる優しい人だったのよ。ユウタと一緒ね。うん!お母さん、また来ようね!
お母さん!…お母さん?
床に倒れているお母さんを見下ろしているユウタ。
――聞いた?あの家の奥さん自殺したんですって。なんでも旦那さん借金があったらしいわよ。ユウタくんどうするのかしらね。施設に預けるらしいけど…。
――僕は施設を飛び出した。思い出の場所に行くために。

ボロボロの服を着たホームレスのヨシオ(長木)と古賀が座っていると、ギターを持った青年(松本)がヨシオを知り合いと勘違いし話しかけてくる。俺、夢見つけたんすよ!ミュージシャンやってるんです!歌、聞いてくれませんか?夏色っていう歌です!
あまりにも下手な歌にヨシオが文句を言うと、センス無いっすね!と立ち去ってしまう。
そこへカズさん(田井)がユウタを連れてやってくる。カズさんその子どうしたんだよ?そこの川辺にいたんだよ。坊主、家へ帰りな。家無い!お父さんやお母さんも心配してるだろ。いない!
夜も遅いし、一晩だけでも泊めてやらないか?わかったよ、一晩だけだぞ。やったー!
翌朝。段ボール箱を置いて、僕の家!と言い張るユウタ。ここにずっといる!気が済むまでここに置いてやらないか?飯なら俺のを半分やるから。カズさんの言葉に、ヨシオは諦める。
古賀はヨシオに、カズさんがなんであそこまでするのかを尋ねる。カズさんにはあの子と同じくらいの子がいてな。でも交通事故で亡くしちまったらしい。あの子と重ねあわせてるんじゃないか。

食事の時間。カズさんは自分の食事をユウタに与える。ヨシオも自分の食事をユウタに与える。古賀も仕方なく自分の食事をユウタに与える。
そういえば坊主、名前なんていうんだ?僕はユウタ!おじさんたちの自己紹介もまだだったな。僕知ってるよ!カズさんでしょ、ヨシオさんでしょ、あと古賀!
僕ねぇ、おじさんたちの似顔絵描いたんだよ。古賀のもあるよ!嬉しそうに笑いながら紙を受け取って広げる古賀。なんだこれ!髪全然無いじゃないか!ハーゲ!…カズさん…!カズさんに泣きつく古賀。

カズさんに野球をやろうとねだるユウタ。キャッチャー古賀ね!新聞紙のバットで古賀の頭を殴るユウタ。
ウルトラマン見たいか?古賀に聞かれ、大喜びするユウタ。段ボールでバルタン星人の真似をするヨシオ。パンストを被ってウルトラマンになりきるカズさん。しかしユウタは怖がってしまう。
そこへ児童養護施設の今林(石橋)がやってくる。今この写真の子を探してるんです。ユウタくんといって…あれ、ユウタくん!?一緒に帰ろう!嫌だ!やだ!今林に腕を引っ張られ嫌がるユウタ。それをカズさんが止める。子どもが嫌がってるでしょうが!
なんですかあなたたちは?まさかユウタくんを育てようっていうんじゃないでしょうね。ユウタくんは4月から小学生なんですよ。こんなところじゃ満足に教育も受けさせられない!ホームレスのあなたたちに何ができるんですか!仕事が決まったんです。ちゃんとお金を貯めて家も準備しますから、ここに置かせてください、お願いします!今林に向かって土下座するカズさん。
ユウタ、川に洗濯物取りに行ってくれないか?ヨシオや古賀の言葉に首を振るユウタ。しかしカズさんの言葉には素直に頷いて川へ向かう。
4月までにはお金も準備しますから!お願いします!…わかりました。4月までですよ。それまでに準備できてなかったら私が引き取りますからね。カズさん、あんた仕事なんか決まってないだろ。3ヶ月間で金なんてどうすんだよ。
帰り際、今林が口を開く。さーて、帰りに来々軒でご飯でも食べていこうかな。そういえば隣に新しいビルが建つっていって人探してたな。…早く見つかるといいけど。

フラフラになりながら仕事へ行くカズさん。ねぇ、なんでカズさんいつもいないの?ユウタ、カズさんにはな、夢があるんだ。その夢を叶えるために頑張ってるんだ。ユウタも大人になって夢ができたら頑張らないとダメだぞ。ふーん。カズさんの夢ってなに?そうだな、ウルトラマンになることかな。なれるわけないじゃん!バカじゃないの!?カズさんはバカかもしれないな。
カズさん大丈夫か?あの子はカズさんの子じゃないだろ!今は俺の子だろ…。
カズさんの身体を心配するヨシオ。カズさんを休ませるためにも俺らの仕事を増やすしかないな。バイト情報誌を持ってくる古賀。そのつもりでしたよ。
ヨシオと古賀が仕事にでかける。起きてこないカズさんを、座ってじっと待ち続けるユウタ。
期限の4月まであと少し。カズさん、あんた頑張ったよ。金もなんとかなりそうだ。
用事があると言って出ていくカズさん。真っ暗な中、戻ってきたカズさんは寝ているユウタの隣に何かを置く。朝起きたら驚くぞ。ちょっと寝るか…横になるカズさん。

わぁ、ランドセルだ!カズさん、見て!朝起きたら置いてあったの!ランドセル!
カズさん!…カズさん?
地面に倒れているカズさんを見下ろしているユウタ。

ハイ!「僕の家族」6年2組、ハヤマユウタ。
僕には血の繋がった家族はいません。2人ともずっと前に死んでしまいました。寂しくないと言ったら嘘になるけど、産んでくれて感謝しています。
でも僕には家族がいます。ヨシオさんは優しいです。僕にいろんなことを教えてくれます。古賀はやなやつです。でも友達みたいで本当はいいやつです。そしてカズさん。カズさんは僕が小学校に入る前に死んでしまいました。僕が小学校に入れるように働きすぎて死んでしまいました。もしみんなに会えなかったら、僕は今でも寂しい思いをしていたかもしれません。
もしカズさんに会えたら言いたいです。お父さん、ありがとう。

エンディング。ランパンプスMCで各班の私物プレゼント。
ランパンプス班はコントで使用した替え歌音源。三代目姐班は浴衣一式。ダイナゴン班は西田さんお手製バーニャカウダソース。やさしいズ班はサイン入り台本。
舞台上も客席も大盛り上がりで幕を閉じた。

心底、見に来て良かったと思えるライブだった!
ランパンプスはももクロを踊るということだけ最初に決めて、そこからコントを作っていったらしい。8ターンくらいセリフを飛ばした川瀬さんには、寺内さんが後から説教だと言っていた。楽しそうに踊る男5人、輝いてたよ!
大盛り上がりのランパンプスの次でプレッシャーがハンパなかったというサンシャイン。天才と呼ばれる坂田さん、直前に思いついた小道具で滑りまくり、二の腕まで赤くなっていると並木さんに指摘されていた。
パワフルな男たちが暴れまくっていたダイナゴン班、ウンちゃんに翻弄される姿は可愛かった。ボケ5人を相手に突っ込みまくる西田さんのパワーも凄まじかった。
ミニ神保町花月を繰り広げたやさしいズ班、佐伯さんが「泣いた人?」と客席に聞いたところ、何人か手を挙げていた。私も挙げた。やさしいズとサボテンの4人で動きながらストーリーと演出を考えたという大作。おそらく16分は遥かにオーバーしていたはずだけど、もっと見ていたいと思うほど惹き込まれた。
佐伯さんの子どもの演技は相変わらず素晴らしい。そしてよく通る良い声。慈愛に満ちた田井さんの悲しげな表情も。穏やかな長木さんとバカにされても結局笑顔の古賀さんも。嫌な役の石橋さんの去り際の一言に泣いた。松本さんは…よくわからなかったけどwお母さんを見下ろす佐伯さん、田井さんを見下ろす佐伯さん、あの演出でカズさんは死んだんだと思い知らされて泣けた。照明も、時間帯の表現や死を連想させる赤を使ったりと本格的だった。素晴らしい公演だった!

神保町花月16期公演また見たいな。やさしいズ主演でいけるでしょ。サボテンとメルボルンはもちろん、他にも優秀なメンバーが多いんだからさ。
田井さんいわく、前回の十六夜は神保町花月だったから今回も神保町花月でやりたかった。でも今週の公演はメルヘンすぎるから、ブラッツで良かったと思うよwセット隠すのも大変だろうしね。
佐伯さんいわく、台本の最終稿は誰も持ってない。直前まで合わせてたので、最終稿はみんなの心の中にある。…ちょっと、カッコイイこと言うね!でも台本プレゼント羨ましいよ!
本当に良いものが見られた。ありがとう。16期大好きー!!!

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