@世田谷パブリックシアター 19:00 1階C列18番
いよいよ千秋楽。2回見てトークも聞いたので、また少し見る目が変わったはず。
舞台中央前方ど真ん中、客席を向いている箱の中の電球。山本さんがやってきて舞台の方へと向きを変え、執拗にホコリを払っている。安本さんが山本さんの肩を叩き、袖へと連れて行く。大きな投光器を押す安本さんと山本さん。舞台上のボールやペットボトル、リング等を照らしていく。そこへアーティストたちが入ってくる。水を飲む真っ赤なシャツの健斗さん、ボールを拾う目黒さん、リングに足首を掛けて逆さになる愛実さん、ストラップを確かめる杉本さん、クネクネと踊る皆川さん。
健斗さんのタイトワイヤー。転んだり足を踏み外しそうになったり。下で一緒に動いている杉本さんが、足をツンツンしたり無理やり開脚させたり肩に載せて運んだり。ぐるぐる回る健斗さんを止めようとしてズボンを脱がしてしまう。お腹が見えていたTシャツを下ろし、立ち去ろうとする健斗さんの前に立ちはだかる目黒さん。自らの白いズボンを脱いで健斗さんに押し付けた。目黒さんに指差され、再びタイトワイヤーへ。小走りだったりジャンプしたり。走り回り踊り狂う仲間たち。ピンと張ったワイヤーの上で静止する健斗さん、徐々にワイヤーを緩めていく目黒さん。たわんだ状態のワイヤーでもバランスを取って上に居続ける。地上に降りても、まっすぐに歩く練習をし続ける。止めようとする仲間たちを振り切り、苦悩する。
練習を続ける健斗さん、無事にズボンを履いてきた目黒さんはボールを回し続ける、ベビーパウダーを身体に振り掛けながら歩いている皆川さん。杉本さんは確かこのあたりで黒いシャツに変わっている。
愛実さんのエアリアルフープ。椅子に座り、足を組み、思い悩むポーズ。リングを持つと椅子に手が届かない。リングの上で回り、リングを持って走り、回転する。
安本さんが袋からベビーパウダーを舞台に撒いている。周囲に集まってくる6人。立ち上がり、最後の一振りを山本さんに向かって振りかける。驚いて倒れる山本さん。
皆川さんを連れて椅子に座る目黒さん。皆川さんの左手をプラプラさせてみる。両手、顔、肩、脚、音楽に合わせて組手のような正確さで腕を伸ばし跳ね上げ回転し踊る2人。嫌そうな表情だった皆川さんが楽しそうに、目黒さんも笑顔になってきたあたりで音楽が終わり、ベビーパウダーの真上に倒れ込む皆川さん。そこへ健斗さんがボールを転がし、目黒さんは皆川さんの手とボールを見比べてボールを取った。
倒れ込んでいた皆川さん、ベビーパウダーの上でつるつる滑りながら走ったり開脚したり脚を上げたり。助けて…!と手を伸ばすもすぐに倒れてしまう。4人も小さなカップに入ったベビーパウダーを持ってきて、自分の足元に撒く。その上で同じ動きでつるつる踊ったり開脚したり。みんな一斉に倒れ込む。
1人起き上がった目黒さん、5個のボールを拾って5ボール。ひたすら必死で投げ続ける。1個落とした音で皆川さんが起き上がる。2個目を落とすと杉本さんが起き、3個目で健斗さん、4個目で愛実さんが起きた。心配そうに手元を覗き込む仲間たち、声を上げつつ必死にボールを動かし続ける目黒さん。
椅子に座り、それぞれの演目の動きを繰り返す。皆川さんはここで黒い衣装に着替えていた。椅子を持って走ったり座ったり一緒にキャッキャしたり抱き合ったり回ったり。抱き合って転がる杉本さんと愛実さん、また組手のようなダンスをちょっとやっている目黒さんと皆川さん、間でキョロキョロした結果、椅子にぽつんと座る健斗さん。目黒さん、健斗さん、愛実さんが椅子に座り、健斗さんの膝に皆川さんが座った。
杉本さんのエアリアルストラップ。いろんな技を試してみるように、握り方を変えたり輪に腕を通したり。愛実さんにくるくる煽られて上空まで登ったり。健斗さんが去り際、手首を掴むポーズで気合いを入れている。1人残った舞台、縦横無尽に走り飛び回る。
全員が黒い衣装に着替えて戻ってきた。杉本さんの周りに集まる。暗転。ワイヤーを昇降させるための重りのホコリを執拗に払っている山本さん。安本さんの操作でちょっと上がったりまた下がったり。翻弄される山本さん。
椅子に座ってポーズを取る5人。照明を当て、絵画のように顔や手の向きを変えていく安本さん。皆川さんの腕を目黒さんに掴ませたところからスタート。ジャグリングのように4人の腕を順番に持ち上げていく目黒さん。立ち上がる人を止めたり、やたらとキスしようと迫るお互いを止めたり、たまに抱き合ったり。椅子に座る健斗さんの上に杉本さん、皆川さん、愛実さんが座る。健斗さんの足元から椅子を引き抜く目黒さん。額に乗せて椅子バランス。山本さんが椅子を取り上げ、頭にぶつけている。ガタガタと椅子を置く様子をジッと見つめる5人を振り返り、なにー!?と叫んで去っていく。
再び跳ぶ練習を始める健斗さん、止めようとする仲間たちを振り切り、苦悩する。強烈な光の中、各々の練習を繰り返し続ける。
皆川さんが倒れ込むのを支える安本さん。4人も周囲に集まってきて励ましたり立ち上がらせたり。皆川さんの腰に着けられた5本のロープ、それぞれが引っ張り自分の方に引き寄せて励ましたり。跳ね、立ち上がり、浮き、飛ぶ。絶叫し続ける皆川さん、下でロープを引き飛ばし続ける5人。梁に掴まり、落下する皆川さん。倒れ込んでいた6人が、ハッと目を覚ます。
支えられて立ち上がった皆川さん。5人の周囲に、籠のようなものが下りてくる。健斗さんが中身を取り出すと、真っ赤な衣装。4人もそれぞれ籠から衣装を取り出し、慌てて練習着を脱ぎだす。山本さんが椅子を持ってきてガタガタと置こうとする。手を止めてジッと見つめる5人を振り返り、はやくー!!と叫んで去っていく。
慌てて着替え始める5人。即座にTシャツを脱いでいた健斗さんは真っ先に着替え終わり、同じく早く着替えた愛実さんは皆川さんに背中のファスナーを上げてもらい、皆川さんは愛実さんがファスナーを上げるのを待たずに動き出して、まだまだ待って!と愛実さんが追い掛け、健斗さんは皆川さんの前に立ってファスナーを上げてもらっていた。わりと着込んでいたらしい目黒さんはまず脱ぐのに時間がかかって全然着替え終わらず、杉本さんは気合いを入れすぎてジャケットを振り回しまくってみんなに避けられていた。
中央に集まり、円陣を組んで掛け声を掛ける5人。抱き合ったりタッチしたりで和やかな5人。安本さんが中央にぶら下げた袋を開けようとすると、健斗さんが背中を叩き…チラッと睨まれて後ずさる。
回転する袋から少しずつ撒かれるベビーパウダー。滝の表面のようにもオーロラのようにも見える粉の壁の中、目黒さん、杉本さん、皆川さん、健斗さん、愛実さんが並んで歩いてくる。ジッと前を見る人、少しキョロキョロする人。安本さんが照明の向きを変え、客席へと戻す。手を繋いだ5人が前を向く。
覚えてる限り書き起こした!メモを取っているわけではないので順番ズレてたり何か抜けてるかもしれない。そしてサーカス用語がわからないからちゃんとは書けない。
健斗さんのタイトワイヤーのときにワイヤーと足元を横長に照らしていたのとか、目黒さんのジャグリングで顔と手元を照らしていたのとか、5人の椅子で掛け合いのときは足元から全員の影を大きく映していたりとか、光と影が印象的でもあった。
千秋楽はみんな結構喋ってたしよく叫んでいた。それぞれが技の難易度を上げていたようにも見えた。健斗さんのジャンプはハラハラしたけど無事に着地出来て良かった。昨日のポストトークを聞いていただけに、たった5ヶ月でここまで!という思いが強い。カテコで目に涙を浮かべる健斗さんを見て、頑張ったね…!という気持ちに。目黒さんもウルウルしてたよなぁ。遠隔だったり時間がなかったり今までやったこと無いことをやったりの連続だったんだろうな。ベビーパウダーまみれの手で5個ボールの難易度は計り知れない。滑りを良くするための粉でしょ?ツルッツルじゃない?愛実さんはふんわり可愛らしい印象だったから、今回の迫力ある激しい姿は素敵だった。ザワッとするくらいのリングの技の力強さカッコ良かったな。杉本さんはコメディも出来てストラップも出来る稀有な存在だよなぁ。日本人で他に同じこと出来る人いるのかしら。スパイダーのときのパワーが凄い。踊り続けた上に空中にも浮いた皆川さん凄すぎる。目黒さんとの掛け合いも良かったな。クールな安本さんとポップな山本さんのテクニカルスタッフがいたからこその演出、見事だった。裏方としての仕事をしつつもわかりやすいキャラクターをちゃんと出してたの素晴らしい。健斗さんをひと睨みで退ける安本さんステキ。
フランス版のプロモーション動画を見たらほぼ同じだったから、元々のキャラクターありきで今回の出演者が演じていたんだな。精密なジャグリングと組手のような掛け合いのペアダンスを両立できる目黒さん、あまりにもハマりすぎでは?目黒さんが元々出来ることをやってるのかと思った。他の出演者たちも、このメンバーが揃ってなかったらここまでの作品にはならなかったかもしれないなぁ。このご時世に凄いものを見た。なんやかんやで3回楽しんだ!