神保町花月「野菜とキュウリとごめんなさい」

@神保町花月 16:00 F4

いよいよ千秋楽。すべての内容を解明したかったけど、できたんだろうか…ということで、ネタバレレポ。

大都会で売春婦をしている頭巾(工藤)は、フラリとやってきたキュウリ(林)に自分を買えと迫る。簡単に承諾するキュウリ。
フレッシュ(江崎)は、ドクターホワイト80(シューレスジョー)に病だと告げられていた。最近この街にはすべての病が集まっているらしい。手術の副作用で外見や人格が変わるかもしれないと宣告されるが、恋人のキャラメル(永作)とともに手術を受ける決断をする。思い出は消えないから。ええ話やん、とキラキラナース(好井)は感動していた。
頭巾は、街に来たばかりだと言うライン(徹)に自分を買えと迫っていた。簡単に頷かないラインを気に入った頭巾は、自分の家へ強引に連れて行く。
柱丸(亮)は、妹のヘビガール(伊藤)を付け回すカラー(井下)に詰め寄っていた。カラーはヘビガールをデートに誘う。柱丸に殴られたカラー、痛いと文句を言うものの、表情に変化は無い。彼は表現力のない病だった。キュウリに「全身全霊で伝えろ」とアドバイスされ、感情を色で表現するためにTシャツを買いに行った。
頭巾の家に連れて来られたラインは、男がいることに驚いて帰ろうとする。しかしキュウリの名を聞いて顔色が変わった。おまえは本当にキュウリか?と銃を向ける。そこへやってきたカラーは、強盗だと慌ててTシャツをひっくり返す。
手術が終わったフレッシュは、別人のような姿(中村)になっていた。ヘビガールの腕をバカにしたりと、性格までもゲスになっているフレッシュに、キャラメルは嘆き悲しむ。
キュウリやラインのアドバイスを聞き、全身ピンクの服を着て手紙で愛を伝えることにしたカラー。ぎこちなくヘビガールに手紙を渡した。
しかしヘビガールは、恋を知ると死ぬ病だった。自分が死ぬとわかっていながらも、カラーからの手紙を読むヘビガール。笑顔のまま静かに倒れた。
柱丸はカラーに、妹が死んだと激昂する。カラーは抑揚の無い声で「デートしたかったな…」とヘビガールへの想いを語る。「わかんないと思いますけど、僕、今、悲しいんですよ」と無表情に柱丸を見ると、柱丸は泣きながら「わかったよ」と言い残して去って行った。「この感情を表すTシャツなんてないよ…」
ラインの追っている男は、キュウリだった。しかし確証が持てないライン。頭巾はラインに再び自分を抱けと迫る。「未来もずっと一緒にいるなら抱くよ」と言うラインに喜ぶ頭巾。しかし頭巾は、彼女を抱いた相手の身体に一生激痛が走るという病だった。それを聞き怯むライン。冗談よ!と悲しそうに笑う頭巾。
風邪から病が始まるという頭巾の言葉を聞き、病院へと向かうライン。
フレッシュの変わり果てた姿のはずの男は、泥沼レッドだった。本物のフレッシュはすでに殺されていた。
ドクターは自分を認めない人々に自分を認めさせるため、風邪薬に病になる薬を仕込んでいた。9割の人間を治療すれば感謝される、と笑うドクターとナース。
そこへ柱丸が乗り込んでくる。妹をバカにしたヤツは許さない、とレッドに切りかかるも、逆に銃で撃たれてしまう。
キャラメルもまた、フレッシュとの思い出をバカにするヤツは、たとえフレッシュでも許さない、とレッドを刺す。そして自らの腹も刺した。
駆け込んできたラインの目の前には、3人の死体。銃を構えようとするが見当たらない。そこに、銃を持ったキュウリがやってきた。ラインを撃つキュウリ。
ラインの追っているキュウリは自分だと告白。オール10博士を殺したキュウリを追って、ラインはこの街にやってきた。キュウリは、ラインの他にもオール10の親族が自分を追っているとわかっていた。田舎町を救っていたりするかもなぁ、と。
平和を求めるラインやオール10博士に対し、憎しみを理解し求めるキュウリやドクター。
ラインに薬を飲ませて…。
この街でやることもなくなったので、最後に頭巾を抱いてからまた旅立つと言うキュウリ。ラインは自分を犬だと思い込む病になり、頭巾に飼われていた。
最後に、とカラーへ手紙を渡すキュウリ。それは、カラーがヘビガールに向けて書いたラブレターだった。「俺の書いた手紙で死んじゃうんだもんなー」憎しみの目を向けるカラーに笑顔を向け、一言。
「この世の憎しみ、全部俺にくれよ!」

細かく書きすぎて長くなったけど、伝え切れてるだろうか。衣装が特徴的で派手な公演だったので、楽屋裏ブログに個別の写真が載ることを祈る。
みんな演技上手いなーと思っていたけど、やっぱり井下さんの感情のない演技、素晴らしかった。一緒に舞台にいる亮ちゃんと林さんが上手いので、余計に抑揚のない声が悲しくて。最初に出てきたときはどうなるかと思ったけど、妙にわざとらしいのが気になっていたら、オープニングで「表現力のない病」と。オコチャさんやるな!と鳥肌が立った。
あと、井下さんがスラリとした良い身体だったのも良かった。Tシャツ脱いだときにだらしない体型だとやっぱり笑っちゃうし、あまりムキムキでもビックリしちゃう。ちょうどいい綺麗な身体だったなぁ。

しかしとんでもないストーリー。ひたすら憎しみを求めて旅するキュウリと、それを追うライン。キュウリが悪役だとわかってからの恐ろしい展開が凄かった。
でも、頭巾を抱いたのはなんでだろうなぁ。結局、頭巾からは憎しみを得ていない。痛みだけを受け取っている。
あと、ナースの立場もよくわからない。ドクターの助手なんだけど、特に目的もないただの手下なんだろうか。

BIRD THE HATでハットが言っていた、追っている男というのが、今回のキュウリだったってことね。オール10博士の親族がオール4だろうな。
そして泥沼ファミリーのレッドは、言わずもがな泥沼ブラックの仲間でしょう。他にもいそうだね。
キュウリを追うヤツは数多くいるけど、その中でも有名なのがハットなんだろう。キュウリの口から、途中で田舎町でも救ってるんじゃないか?なんてセリフもあったし。モロにBIRD THE HATのストーリー!

そして、ラストのキュウリの口パクは、「BIRD THE HATかかってこい!」と言っていたらしい!マジか!
続編を見てみたいな。ハットとの直接対決希望!

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