神保町花月「ツーシーム」

@神保町花月 21:30 B8

1回限りのチャレンジ公演。出演者はほとんどが神保町花月経験の無いまたは浅い人たち。

自分によく似た人物を探している青年(大)。誰かと電話している青年(拓)。ピンチに追い込まれたピッチャー(山丸)は、サインに首を振り、変化球のツーシームを選択する。

東高の番長の五十嵐イッセイ(大)は、手下(公太/石橋/森)と野球で遊んでいる。イッセイが投げたボールを拾ってきたのは、親友のジュン(山丸)だった。野球部のピッチャーだが、肘を怪我して病院へ通っている。普通の病院だと治らなかったけど、闇医者に行ったらすぐに治った。
番長のことを何も知らないと、手下たちはジュンから過去の話を聞く。
双子の兄のイッセイと弟のユウジはケンカに明け暮れていた。ユウジが絡まれイッセイに助けを求めるが、イッセイは別の男たちに絡まれ助けに行けなかった。ユウジは相手を殴ってしまうが、その相手は議員の息子。即座に少年院に送られた。
その後、イッセイは親戚に引き取られ、ユウジは酒ばかり飲んでいる父親に引き取られた。今はどこで何をしているのかわからない。電話にも出ないし手紙の返事も来ない。
三田(公太)の双子の兄は対立する別の高校で番長をしている。いつも比べられてきた。

西高の番長の三田(友太)は、手下(ぽこた/田中)とともにユウジ(拓)の襲撃を受けていた。ユウジの背後にはヤクザ(門田)とその後輩(小川)が付いていた。
長いものには巻かれろ精神の番長は、ユウジを東高へと案内する。2年ぶりに再会した双子。
少年院を出たユウジは父親の作った借金を返すため働いていたが、父親は死亡。借金をしたヤクザの元で働くことになる。
死に際に親父が何て言ったと思う?オレの顔を見ながら、イッセイって言ったんだぞ!

人間界を監視してる妖精の女(田辺)と男(ノリ)は、生前悪い行いをしたペナルティで監視員をやらされている。マンガのタッチが大好きな女妖精は、仲違いをする双子を止めるため下界へ降りる。しかし誰にも姿は見えず声も聞こえず、何も出来ずに帰ってきた。
男妖精は、生前ただただタイミングが悪かった。酒ばかり飲んでいる男妖精。

ヤクザは西高のメンバーに、東高を闇討ちするよう仕向ける。
高校生たちを手駒にして、ヤクの運び屋をやらせようとしていた。不安そうな後輩に、上から信頼されているから大丈夫だと笑う。
その様子を監視していた男妖精は、何も言わず下界へと降りていった。

ユウジと再会したことをジュンに伝えるイッセイ。しかし自分の言葉は届かなかった。
ツーシームみたいだな。打者の直前でカーブする変化球。野球をやっていたジュンのウイニングショット。イッセイの言葉はユウジに届く前に曲がってしまう。
それでも何百何千と投げ続けろよ!

闇討ちを受けた東高と西高の全面対決。面白がるヤクザと後輩。
止めに入るジュン。ヤクザが高校生のケンカに介入するなんておかしいと思い、通っている闇医者から聞いた。この男は組から干されているただのチンピラだった。証拠を見せろ!というヤクザにしどろもどろになるジュン。
様子を見ていた男妖精は、ヤクザに乗り移ってケンカを止めようとするも、酔っ払ってフラフラのままジュンに乗り移ってしまう。
ヤクの運び屋をやらせようとしていることをバラす、ジュンの姿をした男妖精。胸ポケットにヤクが入ってるだろう!?ユウジがヤクザの胸ポケットを漁ると、白い粉の入ったビニール袋が出てきた。
取り囲まれるヤクザ。手出しできない後輩。
借金はお母さんの生命保険でどうにかなるだろ!と男妖精。なんでそんなこと知ってるんだ?と不審がるユウジ。女妖精が雨を降らせ、事態を収束させる。

三田兄弟は連携し合い、お互いの高校のヤツらに絡まないよう指示していた。
イッセイの言葉は未だユウジには届いていない。三田弟は同じ立場であるユウジに、自分は自分だと言い聞かせる。

三田兄は、ユウジと仲良くなりたがっていた。男妖精は今度こそユウジに何かを伝えようとするが、やってきた仲間たちに背中を叩かれ憑依が解けてしまう。
タイミング悪いんだよ俺…と嘆く男妖精。死ぬ間際、イッセイ、ユウジって言うつもりだったんだ。でもユウジって言う前に死んじゃって…。酒ばかり飲んでたのは、緊張して酒を飲まないと何も出来なかったから…。
公園へ向かうユウジ。付いて行く三田兄たち。何しに行くんすか?ぶつかり合うんだよ。

そういえばあのヤクザどうなったんですかね?干されてるってのは本当だったらしくて、今は駅前でたこ焼き屋やってるよ。あの後輩と一緒にね。
公園へ向かうイッセイ。付いて行く手下たち。何しに行くんすか?行けばわかるさ。

公園で対峙する8人。行くぞ!ユウジの声とともに乱闘が始まる!

まさにチャレンジ!脚本は初挑戦の作家さんだし、出演者のほとんどが神保町花月に1回出たことがあるかないか、くらいのメンバー。
オープニングは長い半紙にコンビ名と名前が書かれているものをバサリと垂らす。これがまたカッコイイ。ただ大さんが失敗して客席に落としていたwツーシームの題字は山丸さんの担当。これも逆さに出しちゃって泣きそうになっていた。
1回限りだとこういうのも貴重よね。せめて2回公演なら、どちらかは成功したと思うんだけど…。
滑舌のよろしくないメンバーが喋りまくってた前半でちょっと白目になったけど、門田さんが出てきた途端に夢中になる現金な私。
門田さんの関西弁な悪役はド迫力でカッコイイ。大好き。山丸さんは説明セリフ多すぎで大変そうだったけど、乗り移られたときの変わり身が凄すぎた。田中さんはガタイの良さで乱闘シーンの迫力が素晴らしい。愛嬌ある表情もいいよね。ゼットン大活躍だね!本公演にももっと呼ばれたらいいのに。
パラダイス男児は2人とも上手いよねぇ。声が通るから怒号の迫力もあるしカッコイイ。セット扱いで良い連携だった。
ダイタクが意外と上手い。ただふざけるけど!大さんのスーツケースに入れたおじさんのくだりはなんだったのか。笑ったけども!拓さん悪役似合うね。大さんの純粋な感じも似合う。双子だけどなんとなくイメージが違うんだよなぁ。
ジェミニは神保町花月で見るの2回目。相変わらずお兄ちゃん上手くて弟ポンコツw今回もそんな感じだったようだ。前回は出番が一瞬だったけど、今回はたくさん出られて良かったね。
お客さんの半分がぽこたさん目当てだったようだ。知らなかったけど、ニコ動で有名な凄い人らしい。確かに良い声!1人だけあの低音の良い声だと気になっちゃうw
小川さんの舎弟っぷりが似合う。ただ持ちギャグは入れる必要があったのか…。エンディングではぽこたさんに踏み台にされていたw
ノリさんと田辺さんは何故1人ずつなの?と思ってたら、顔が似てるからなのか!そういうことか!確かに…ちょっと似てる。妖精の声がエコーかかってて聞きづらかったのが難点。

若手班は活気があって楽しいね。1日だけとかもったいない。せめて3公演くらいはやって欲しいなー。
ゼットンが素晴らしすぎたので、17期公演を是非。他にも優秀な人たちはたくさんいると思うんだ。

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