藤山大樹「江戸手妻」

@豊洲シビックセンターホール 18:00 1列16番

昨年10月に開催された公演の再演。5月の自主公演が中止になってしまったので、1年ぶりの観賞となった。

幕が開くと金屏風に松の木。そしてALIAKEと市川慎さんの生演奏。まだ大樹さんすら見ていないのに早くも感動する。

・松風
屏風の松が完成していく、その過程も楽しめる演目。こういうストーリー性のある見せ方いいよなぁ。扇子をバッと開く音もカッコいい。

・お椀の扱い
お椀に注がれる米。お椀で蓋をしてシャカシャカと…ゆるやかに踊っている…。ちょっと不穏な空気が流れたけどw溢れたお米にはどよめいた。

・紙片の曲
布の袋から硬い球が出てくる不思議。前回も見ているはずなのに、やはり最後の卵は目を見張ってしまう。

・蝶のたはむれ
紙片から生まれた蝶が扇子の風でひらひらと舞う。蝶が落ち動かなくなってからの華やかな幕引きがとても美しい。照明と音楽あってこその景色。

・七変化
狐だ~!今回は上手側の席だったので、狐が滑り込んで来るところを間近に見られた。手の動きや足さばきまで面のキャラクターによって変わってくる細かさ。

・変獣化魚術
諸事情により客上げが出来ない今回、最前列のお客さんには椀の中身を見せに来てくれた。紙がうどんになってる…中身までちゃんと見たの初めてだ。凄すぎる。

・金輪の曲
マジックでよく見るリンキングリング。見たことある、なんなら持ってるお客さんもいるのでは?と苦笑する大樹さん。9本のリングを使って様々な形を作っていく、江戸時代の大道芸を再現。口上もあり南京玉すだれのような雰囲気。作られる形によって音楽も変わっていく。突如現れたミッキーには笑ってしまったw花笠は見事だったなぁ。

・双つ引出し
空っぽの引出しを煙管でカツンと叩くと球や布が出てくる。カラクリのような不思議な引出し。水は凄すぎる。

・大祝梅セイロ
ラスト演目はとにかく色とりどりで華やかできらびやかで…たくさんの花が舞い落ちて巨大な和傘に照明の光が透けている光景に涙が出てきた。

ALIAKEの尺八担当の方以外は全員がマスクで演奏、大樹さんも喋るときはマスク、やりづらいだろうにとても素晴らしい公演だった。
前回お客さんに協力を求めていた演目が無くなり、代わりに別の演目が追加されていた。ただの再演ではなく、少しずつ変化がある。金輪の曲が見られて良かった。口上とともに演じられる作品が好きなんだ。
5月にやるはずだった自主公演、どこかでやってくれるだろうか。別の手妻もまた見てみたいな。

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